どうも既視感があってなんだろうこれはと

もやもやしていたのですが。

 

飽きた飽きたと言われながらもなぜかみんなが見てしまう

あの動画。


「不本意ながら…」とか

「あんまり見たくないんだけど…」とか

言い訳をしながらも

つい目が行ってしまう。

再生してしまう。

くっ、くやしい、身体が勝手に……!

というやつでしょうか。


 

緊張しすぎてその尊いお名前が

書けません。すいません。

手が震えて……

チキンなもので。



 

しかしアレだ。

 

かつて東大入試には頻出だから

必ず読めと言われたアレ。

 

『葵』

 

に出てくるあの方。

 



まあここに登場する女子といったら

源氏に数多く登場する女性陣の中でも

屈指の人気を誇る高貴なるあの方ですよ。

 

そうです。

 

かの三島由紀夫までもが戯曲化した、

もはや伝説というべき……

 

愛する男の子どもを身籠った女を

遠隔操作で取り殺せるという

すごい力を持つ女性。

ジョジョなの?

スタンドなの??


いえ、それは六条御息所さま

の生霊(いきすだま)です。


あの眼ぢからはもしかしたら

これに勝てるかもしれませんね

まさに女優魂といえる

 

1000年の時を経て

YouTubeの映像が

まるで生霊のごとく配信される世紀を

いったい平安時代の誰が

想像したでしょうか。

 

紫式部さまほどの方なら

もしかしたら

ご自身のご尊顔が1000年後

通貨として流通するのは

ひょっとしたら想像くらい

なさっていたかも

しれませんが。

まあ時の最高権力者の「お気に入り」

ですからね

La Favoritaである(←ぐぐるとたぶんロイヤルミストレスの話が出てくるのでごぞんじない方でお時間のある方はさっと見てみられると良いかと)


しかし

さすがに生霊がデジタルで再生されるとは

予想していなかったに違いない。

 

いやあ

日本中の人が沸いちゃうのもわかりますよね。

 

生霊…

まさに夏向けといえる。

画面からもどことなく

涼しみがただよいます。


1000年もの長きにわたって

読み継がれ、

幾度となく現代語訳されて

最高学府の入試にも頻出するよ!

という愛されっぷり

 

を誇る古典中の古典の

登場人物の中でも

No.1を争う人気キャラ

 

 

同じチャームポイントを

お持ちという。

 

すごいなあ。

まさに

大衆を知り過ぎた女。

 

でもまあ、真面目に書くと

それはそれは心身ともに

おつらいでしょうから、

個人的には

お早めに臨床の専門家に

ご相談された方が

いいような気はします。

 

 

 

 

 

 

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