病院前救護活動 ・小児救急勉強会 | 人情の島より、こんにちは!~医療職の皆さん、隠岐で働きませんか~

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民謡(しげさ節)で「人情の島」とも謡われる「隠岐の島」。 このブログは、離島・へき地という条件ではありますが、毎日、明るく楽しくをモットーに日々勤務している私たちの日常をお届けいたします。

先日 隠岐消防救急救命士運用試験が当院 講堂で行われました。
加藤先生が帰島され
小児救急の勉強会を開催して頂けることになり、合わせて病院前救護活動(救命士運用試験)の模様を病院スタッフに見学してもらうという大変貴重な場を設けて下さいました。
この救命士運用試験は隠岐消防ならではの取り組みです。
主旨は
救命士の現場活動の質を保つこと
救命士としての責任感を持たせること
自信をつけさせること
また、1年間の現場経験の間に知識を深めるため筆記試験も実施されているとのことです。
今回 試験を受けたのは救急救命士1年の八原くんです。
試験前に自己紹介


緊張感が漂っています
試験開始
設定 60代 男性が作業中に胸をおさえながら倒れ救急要請が入った。

現着
安全確認、関係者を確認、傷病者の状態確認を行い素早く的確に他の隊員に指示を出します


CPA(心肺停止)状態
CPR (蘇生)施行

救命士は隊員に指示を出しながら現場から医師に連絡し、状態を報告して必要な処置などの指示を要請します。
(これは日頃からこうした症例で行われています)
医師から指示を受け、現場で必要な処置を行います


静脈路確保、ラリンゲルチューブ挿入、波形を確認しながら電気ショック、薬剤投与…その他など
適切なタイミングで素早く確実に。
見学者も皆さん真剣に見入っていました


先輩救命士が鋭い視線で審査

CPA状態の血液循環の悪い傷病者に静脈路を確保するのはとても困難ですが、彼ら救命士は2チャンスで確保しなければならないという決まりがあります。
そのプレッシャーの中 確保してくる事がどれだけ大変で重要な凄いことなのかを改めて感じました。
救急車に傷病者を収容し、病院へ搬送中も観察と処置は続きます

救命士も隊員も汗びっしょりで必死に救命します。
傷病者接触から病院到着までの時間が普段の何倍にも長く感じられます。
それが重症であればある程に。
それだけ短時間の間に出来る限りの知力、観察力、判断力、実践力をフル活動させているからです。
これは救命士に限らず普段から出動している救急隊も同じ。
3人~4人で限られた時間、空間、資機材の中 チームで繋ぐ。
病院到着後、医師に活動報告と状態報告を行い引き継ぎます。


無事に引き継ぎをしたところで試験終了。
八原くん、合格でした!
おめでとうございます。
試験を受けての感想と決意を発表していましたね


これからの現場での活躍を期待しています。
加藤先生から新人看護師へ見学をしての感想を聞くシーンもありました。


新人さんだけでなく、実際の救急隊の現場活動を見る機会はなかなかないと思います。
救急外来に関わるスタッフだけでなく、病棟のスタッフも参加されていました。
この機会に病院前救護活動でどんなことがなされているのかを知ることができたのは病院側スタッフにとって、とても貴重でプラスな体験になったと思います。

隠岐の島でも 分単位で救急要請が重なることがあります。
救急隊から傷病者を引き継いだらできる限り早く、救急隊が次の出動に備えられるよう
救急外来で受け入れる側である私たちも更に努力しなければと思います。
一人一人のスキルアップが目の前の患者だけでなく 次の命も繋げるという自覚をもって。

病院前救護活動の後は加藤先生による小児救急の勉強会が行われました。
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病院と消防の合同勉強会
貴重な機会を設けて下さり、ご協力下さり本当にありがとうございました。
協力し合い、意見を出し合いながら隠岐の島の医療の質の向上に繋げていきたいです。
ありがとうございました。

救急外来 T