親がわが子を障害児扱いしないことが大切。 | 言語聴覚士が教える、幸せな赤ちゃんやこどもが育つ発達のヒント

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私は、わが子が障害がある!ってわかったとたんに
「普通の子にしたい!」っていうお母さんの気持ち

それはそれで仕方はないことだと思いますが、

障害といわれた時点で、ショックを受けている「自分」に
まず、注目してほしいのです。

よく、
お母さんの話しで聞くのが、

「うちの子が差別されてる!」っていう怒りなのですが、

その前に、
お母さん自身が、じつは、障害児・者への差別意識が強い方が多いのです。

だから、
嫌なんですよね。

わが子が障害児っていう診断を受けることが。


普通からはずれてたことが許せない。

でも、そこには、
お母さん自身の
障害児・者への偏見だとか誤解。
そして、無知があります。


本当に、
そのような差別意識がなく、
フラットに物事が捉えられるようになると、

障害ということばにも
あまり反応はしなくなります。


まあ、
世の中の人が、区別するために、使っていることばかな。


そして、
親自身は、わが子が「障害児」とは言わない。

○○××君とか
名前で呼んだらいいのです。

「わが子は自閉症だから、~できません」

この「自閉症だから」っていらないですよね。

わが子は、~が苦手なんです。
で、いいじゃないですか?


ただね。
どうしても、学校の先生は、
診断名がないと
理解できない!っていう「不器用」な先生がたくさんいます。


そのときには、
ダウン症です。とか
ADHDです。とか
自閉症です!っていってもいいかもしれない。


でもね。
そんな不器用な先生は、
やはり、どこまでいっても不器用だから。

診断名を聞いたら、
とりあえず、
ダウン症の本を読んだり、
人に聞いたりする。

そして、
実際の眼の前の子どもが、
本の症状とは違う(当たり前だけど・・・・)

「普通のダウン症は、こんなことありません!」なんて

堂々と言ったりするのです。

?????????

あの~って私は、言いたくなってしまいます。

「普通のダウン症って、なんですか?
 普通って何ですか?」なんてね。


そのときに
適切なことばは、
「私の知っているダウン症のお子さんとは、違います」だと思うのです。

どこまでいっても、
個別性が大切ですよね。


そう、
今、わが子に障害があるかもしれない!とか
障害児と診断された!でショックを受けられているお父さん、お母さん。


そこで、自分自身の中にある、
「差別意識」というものにしっかり気づいてほしい。


一流大学を出た人が偉くって、
高校卒業はだめだと思ってませんか?

なんでもできる人は、すぐれた人間で
不器用な人間は、駄目な人間だと思ってませんか?

他人をいつもうらやましいと思ってませんか?

犯罪を犯した人は、
人間として、劣っていて、
犯罪をおかさない自分は、良い人間だと思ってませんか?

人間だれしも、
他人より、自分の方が優れていると思いたい。

でも、
本当は、人間に、そして、命に優劣なんてないのです。

生きているだけで
素晴らしいのです。


今一度、
自分の心をしっかりと向き合ってみてくださいね。

そして、
親自身が、

「わが子は、自閉症だから、しつけにくい」とか
「わが子は、知的障害だから、~ができなくて当然」とか

うちの子は、感覚過敏がって、かわいそう」とか
「~だから、苦しかったよね」みたいに、

上から目線で、みてないのか?
かわいそうね、つらいね~
なんて、視点でわが子を扱ってないのか?


しっかりと見つめ直してほしい。


原始反射の統合不全があって、
かわいそう、つらいね・・・・って
わが子を見て、
そして、たすけてあげるために原始反射の統合をする!

わが子を障害児扱いして、障害に責任転嫁する親でいるのか。


一方で、
わが子は、原始反射があったのに、
こんなにがんばっている!っていう

すごくがんばりやであることを実感し、

そして
何よりもできないことでなく、
わが子の才能に注目して、サポートする親でいようと思うのか?

どうか、
障害に逃げないでほしい。


子どもたちのためにも、
自分のためにも。