今年の歌い初めは、昨日のシャンパーニュでした。
シャンパーニュの階段を降りると、いつもあの時を思い出して、背筋が伸びる。
「あの日」というのは、私が初めてシャンパーニュに来た日の事。
もう遥か、長い事たったような、
気持ちでは、そんなに長くないような。
まだスマホもインターネットだってなかったんだから、そりゃもう昔になるわね。
シャンソンが歌いたくて、吉祥寺のシャンソニエに行ったのだけど、
そこのマスターが、
「君まだ未成年だし、夜歌う店だから、ウチじゃさすがにマズいけど、新宿のお店だったらいいんじゃない?」と翌日行ったのが初めて階段を降りた日。
何処に行ったって、未成年だから、新宿ならいい訳じゃない。今になってそれを思い出すと可笑しくなる。
でも、確かに、新宿のシャンパーニュは私を拾ってくれた訳で、
オーナーの矢田部道一さんからは、沢山の事を学んだし、先輩方からも沢山のシャンソンを学べた。
それがあるからこそ、
今でも私は、「日本のシャンソン」が好きなのだと思う。
時の流れと共に、人も、歌も、世の中さえも変わっていくけれど、
変わらないものがある。
それは、歌の中にある、すごく深い深い「愛」なんだと思う。
どんな悲しみの歌の中にも、「愛」は必ずある。
かっこつける訳じゃないけど、
どん底に聞こえる歌の中にも「愛」はあるから。
そこのところをいつも感じながら伝えようと思う。
あぁ、歌っていいなぁ。
歌い手で良かったなぁ。
いつまでもそう思いながら、歌いたい。
さて、今年も頑張るよ!!