四月に入ってから、穏やかな日が続き、果樹園には野草の花が次々開いてきました。
冬のあいだに剪定した枝を全て拾い集めたり
イチゴのハウスにビニールを掛けたり
ぶどうの樹の棚上げをしたり
やること沢山、でも順調に進んでいました。
あの日までは。
今週火曜日、北海道に低気圧が接近しました。
天気予報では雨のち曇りみたいな、普通の予報でした。
しかし実際は、台風並みの爆弾低気圧でした。
早朝、風のうなる音で目が覚め、あまりの凄さに軽トラに乗って見廻りましたが、その時点ではまだ園内は無事でした。
しかしさらにどんどん風は強まり、身の危険を感じて家に逃げ帰りました。
自宅待機していると、こんどは停電に。
人間は電気がないと何もできないのだと思い知らされました。
そのうち、自宅の窓からとんでもない光景がチラッと見えました。
ハウスの屋根が飛んでる!!
風は終日吹き荒れ、自然の前の人間の無力さを感じながら世が明けました。
翌朝の光景。
ゴジラ襲来?
ビニールを掛けたハウスがぺしゃんこになっていました。
近隣の果樹園さんのみならず、北海道南部で何百棟も、ビニールハウスがこの一日で吹っ飛んでしまったそうです。
りんごやくるみの木も、数本倒れてしまいました。
こうなると、根が折れているので、水の泡です。
でも、さくらんぼや梨やプラム、りんごの大部分、ハウスがけしていない鉄骨は無事でした。
いちごの苗も木々の芽も、雨水をたっぷり吸ったからか、前よりもむしろイキイキして見えます。
生命は、逞しいです。
翌日から、鉄骨の解体が始まりました。
ハウスの屋根は無事だった部分だけ残して雨よけにします。
今年はいちごの温室栽培は断念し、露地栽培になるそうですので、実がなるのはちょっと遅く、6月中旬以降になるとのこと。
他の果実はスケジュール通りに行けるでしょう。
お客様に喜んでいただけるよう、頑張ります。
風に翻弄されましたが、我が子だけは、「どこ吹く風」といった感じで、何事もなく元気一杯です。
毎日目が離せず、違う意味で翻弄されてますが、癒されます。