【オープンハウスヘルシンキ2022 その1】 | すまいのレシピ【すまレピ】 フィンランド便り

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2022年5月13日~15日の間に開催された「Open House Helsinki」に参加してきました。

オープンハウスヘルシンキは、普段一般公開されていない建物を公開して建築家やデザイナーなど専門家のガイド付きのツアーなどを行うイベントです。

 

料金は無料で先着順での参加のものもあれば予約制が必要なものもあり、人気の場所は2週間程前から既に予約がいっぱいになっていました。今年はありませんでしたが、特に建築家アルヴァ・アアルトの建物が公開される場合にはすぐ予約が埋まってしまうそうです。

 

今回私は、キルッコヌンミ図書館-Fyyri(フーリ)とティックリラ教会と住宅地区、ヤトカサーリの総合学校及び旧国立税関委員会オフィスビルの4カ所に参加してきました。まずは、キルッコヌンミ図書館についてご紹介したいと思います。

 

 

キルッコヌンミ(Kirkkonummi)は、ウーシマー県に属する市でヌークシオやボトム湖で有名なエスポーの西側にあり、ヘルシンキ中央駅からキルッコヌンミ駅まではVRで40分程かかります。そして、駅から北に約10分歩いたところにキルッコヌンミ図書館-Fyyri(フーリ)があります。

 

 

Fyyri(フーリ)とは、スウェーデン語のFyr、「灯台」の意味で、海の近くの町だから名付けられたといい、建築デザインはヘルシンキ中心にある地下美術館「Amos Rex」などで知られているヘルシンキの設計事務所・JKMMアーキテクツが行いました。竣工は2020年にで、2021年にフィンランド建築賞を受賞しています。

 

付近にはキルッコヌンミ教会があり、三方を道に囲まれており三角形の建物形状となっていて複数の方向からアクセスが可能な計画となっています。外壁には銅板の菱葺きとなっていて、現在は赤茶色をしていますが今後の色味の変化も非常に楽しみです。

 

建物内部は、図書館の閲覧室などの図書館機能に加えて地域の人が広く活用できるよう会議室、展示スペース、作業室、カフェなどが備えられています。そして、それらの機能はオープンになっていて少しずつ空間を共有し、グラデーショナルに繋がる計画となっています。

 

 

 

ダイナミックで美しい閲覧室や子供が遊べるエリア、イベントスペースとして使える吹抜けと大階段などとても美しい空間となっています。近くに来られた際は是非立ち寄ってみてください。