ヘルシンキのVallila地区にある小さな木造の図書館Vallila Library (ヴァリラ図書館)へ行ってきました。
ヴァリラ図書館は、フィンランドの建築家・Juha Leiviskä(ユハ・レイヴィスカ)の設計で、1991年に古い木造住宅街の中に建設されました。板張りの外壁は直線的でモダンなデザインでありつつも、周辺の古い木造2階建て住宅と調和しています。また、図書館の開口部は隣接する幼稚園と共有する中庭に開かれ、中庭に向かって建物高さが低く抑えられた計画となっています。
実際に訪れてみると外観が非常にシンプルで、周辺の建物や街並みに調和しているためそれが図書館であることに気が付かず通り過ぎてしましそうなほどでした。しかし、中に入ればその印象はがらりと変わり、空間の緻密さと美しさに圧倒されてしました。
中心地から少し離れているため利用者のほとんどが地域に住む人ばかりのようで、内部は非常に落ちいた雰囲気が漂っていました。大規模でダイナミックでなく地域に根差した小さな図書館ですが、建築好きの人には是非一度訪れてみて体感してほしい場所です。