スペインに行ってきて思ったこと感じたこと <町並みと景観とまちづくりについて> | カンボジアの元気による元気になるブログ

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元気です。

 

 5月の中旬にカンボジアの王様の誕生日の連休がありまして、スペインのバルセロナ、ビルバオ、サンセバスチャンに行ってきました。

 主なテーマは建物・町並みを見ること、美味しい食事をすることでした。せっかくなので、感じたことや思ったことを書いてみたいと思います。

 

 

<町並みと景観とまちづくりについて>

バルセロナはカタルーニャ地方の中心として15世紀から栄えていた都市で、旧市街地はすでに500年近い歴史のある町並みです。

京都ほどではないですが、日本でいう徳川幕府ができたくらいに旧市街地の城塞ができています。だから、旧市街地の道は非常に狭い。石畳でできており家々も石造りでした。

 

↑バルセロナの旧市街地

↑こちらは旧市街地近くの町並み

 

ここまでは結構想像どおりだったのですが、現在の中心街は非常にキレイな碁盤の目で整備されていました。これは19世紀の産業革命が起きてバルセロナがめちゃくちゃ発展した時に、車社会の到来を予想して整備したのだそうです。

↑めっちゃ道が広い。向こうに見える建物が反対側の道路

 

↑ バルセロナの街。Wikipediaより

 


街の区画はバッチリ正方形で、正直どこを歩いているのかわからなくなります。中心部は僕の故郷の札幌にも少し似てるな、と思いました。街路樹は札幌市民おなじみのプラタナス。

 

↑プラタナス

 

こぶりな街にも関わらず路線バスも地下鉄も整備されていて観光もしやすいし、歩道も十分広いので、街歩きも楽しい。少し歩けばカフェがあって歩道にテラスが出てる。電線も少なく、違反駐車はほぼない(日本では当たり前だけど)。観光客にとってはたまらんです。ビルバオ・サンセバスチャンも同様でとても景観は大事にされていました。場所によっては自転車道も整備されているし、ゴミも余り落ちていないし、街に広告が非常に少ないとも感じました。

 

『まちづくりと景観』という本で、欧米と日本の違いは、街並みを自分のものと考えているか否か、という話を読んだことがあるけど、まさに町並みを保つために非常に努力している、と感じました。

 

 

『まちづくりと景観』

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一方街の裏は結構汚かったりして、この辺にスペインの別の顔を見ました。スペインという国はヨーロッパの中でも比較的賃金が安くGDPも26,000ドル(2016年IMF調べ)と、ヨ-ロッパで17位で東欧並です。街には結構物乞いもいました。

↑裏に回ると結構汚い

 

現在の財政のことは詳しくはわかりませんが、EUのお荷物とも言われているスペイン自体の財政はかなり良くないはずです。

それでもこれだけの景観を保てているのは、19世紀の栄華を極めた時代に、街のインフラを整えたからなんだと思いました。カンボジアでこのように街のインフラ・景観を整えるには、何よりも財源を作ることが大事なんだなとも思いました。

 

また、今回行ったビルバオはスペイン北部の街で、人口はわずか30万強です。日本で言うと、高知市や北海道旭川市くらいの街に、バス・路面電車・地下鉄が整備されていることには驚きました。20世紀半ばに鉄鋼で栄えた街だそうなのですが、潤沢な財源を街のインフラに投資して、非常に住みやすく美しい街を造ったそうなのです。このビルバオはスペインの中でも非常に観光客を集めている都市として有名です。美しく住みやすいまちづくりが、観光客を集め新たな財源となっていました。

 

例えば路面電車のトラムは、街を一周するのにとても効率がよく、トラムに乗って一往復するだけで、街の要所を周る観光ができてしまいました。

 

↑ビルバオの路面電車(トラム)これで街を一周出来る。
 

一方路線バスは細かく分かれており、観光案内所でも路線図がもらえなかったことからも、市街地⇔市内の市民の足として利用されている印象でした。

 

↑ビルバオのバス路線。これは観光客には無理 笑

 

↑ビルバオの観光バス。かわいい

 

↑ 路面電車から見るビルバオのサッカースタジアム。

 

(※リーガエスパニョーラに所属する「アスレチックビルバオ」の本拠地。アスレチックビルバオは選手は全員バスク地方出身の「バスク人」で構成されており、バスク人の誇り。スタジアムの収容人数はなんと53,000人。街に対してスタジアムがデカ過ぎじゃない?と思うけど、ここは「バスク人」の聖地なのだろう。すごい。。)

 

↑ビルバオのグッゲンハイム美術館。現代建築で有名。

 

 

スペインの美しい景観を見て思ったことは、財源が十分にあるときに景観をしっかり整えることができるということです。ビルバオとバルセロナはスペインの中ではかなり観光客も集まる都市、ということもあるかもしれませんが、それぞれ19世紀と20世紀半ばの産業が絶好調のときに街のインフラを整えて、景観を整備しています。そして前述のように景観に対する非常に高い意識が相まって、非常に美しい街が出来上がったのだと思いました。

 

現在私は景観を美しくするための製品を売っているのですが、製品を売ってこの国を美しくするためには、どのようにこの国を美しくする財源を作るのか、その製品が国を豊かにするのか、というゴールまで見据えた絵を描かなくては、本当に国作り、まちづくりにはつながっていかないと思った次第です。

金なしには出来ないぞってことですね。身も蓋もない話ですが。幸い様々なドナーがカンボジアには投資を続けていますので、自らその絵を描くことが出来るよう努力していかなければと強く思った次第です。

 

それでは、また。

 

 

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