みなさまこんにちは
Minoriです🌻
【 <前編> はこちらから 】
毎年6月20日は
🌍世界難民の日🌍
今年度、このブログでは
🌊リビアと難民🌊
をテーマに、
難民とそうした人びとを巡る
複雑すぎるこの世界のことを考えてみる
きっかけを作る試みをしています💭
<前編> では、リビアを経由して
欧州を目指す難民(及び移民)が
その途中で何度も危険と恐怖に
直面してきていること、
そしてそれに対応することが
難しいリビアと欧州の様子を
ご紹介しました。
こちらの <後編> では、
この問題のさらに複雑な部分を
さらに掘り進めていきながら
私たちにできることを
考えてみようと思います💡
🐪🌅🌴
【 <前編> はこちらから 】
🙅🏻それでも許されない
<前編> で取り上げたとおり、
限りなく不安定なリビアの情勢。
しかし、それでも難民や移民に対して
リビアの人たちは無罪だ! と
言うことは、もちろんできません😕
【出稼ぎ労働者としての移民たち】
産油国であることから
これまでアフリカ大陸の中でも
かなり裕福であったリビア。
出稼ぎ労働者が仕事を求めて
やってくる場所でした。
(写真はイメージですが)
筆者が2011年以前に
リビアに住んでいた頃にも、
こうした街の一角に
サハラ以南から来たように見受けられる
人びとが仕事を求め、
10人くらいの単位で座っているのを
頻繁に目にしています😮
移民がずっと労働力であった
リビアの人たちにとって、
サハラ以南の人びとは
自分たちよりも劣等な存在である、
というイメージがあった可能性は
大いに考えられます😐
【傭兵として戦わされていた】
また、2011年のカダフィ政権側と
反体制派の争いにおいては、
政権側がサハラ以南の男性を
傭兵として戦わせていたことも
わかっています(*2 参照)😠
雇われた人たちも、
高い給料を支払われること、
そしてもし政権が勝てば、その後
リビアの市民権を与えられるかも
しれないという思いから、
戦いに従事したのではないか、
という指摘がされています。
また、反体制側の捕虜になれば、
もちろん残虐な扱いを受けることは
免れませんでした。
こうした記憶も、カダフィ政権後
今日リビアにて移民が
非人間的な扱いを受ける理由の
一つと考えられています。
しかしいずれにせよ、リビアの人びとの
現在の収容センター問題も含め、
サハラ以南からリビアに
来た人たちへの卑劣な行為の数々は
決して許されることではありません👎
🌍複雑すぎて、難しい…
これまで様々な人びとの
思惑をご紹介してきましたが
解決の手立てはあるのでしょうか。
【資金は誰の手に?!】
お金があれば問題が解決する
というわけではなさそうです😢
<前編> に書いた通り、EU等は
リビア当局に国境警備のための
莫大な資金提供をしてきました。
しかしながら、無法国家である
リビアでは、国境警備を行う当局と
密入国業者が繋がっていて
相互の利益のために
ブローカー業が黙認されている
状態が起こっているそう…😨
そのため、
リビアに対策を期待すること、
特に資金を渡すことに関しては
かなり慎重に行わないと
むしろ難民や移民の非人道的な扱いに
加担してしまうことにも
繋がりかねません。
【ドイツ、どうする?】
また、同じく <前編> で取り上げたように
イタリアの政権が移民を乗せたボートの
受け入れ拒否を行ったことを受け、
ドイツのメルケル首相はイタリアの負担を
減らすための努力をすることを
約束しています。
これにはイタリアから他の
EU諸国への難民や移民の移動を
より容易にすることや
イタリアの沿岸警備の強化を
協力することが含まれるそうですが…
既にシリア等からの難民を巡り
歓迎する人としない人がいる中で
さらにドイツの負担を増やすこと、
そしてEUの受け入れをどうするかという
絆創膏を貼るような対策をすることで、
どれだけの効果が望めるのかは
難しいところかもしれません😢
【忘れてはならないのは】
お先真っ暗のように感じられますが
忘れてはならないのは、
そもそも自分の国の政府に守ってもらえず
戦火や貧困を逃れなければならない
人たちがいるということです。
すなわち、まずはこの解決に
取り組まない限りは、
問題の火種が生まれ続けてしまう
こととなってしまいます😣
😌できることはある
ここまで、
1. サハラ以南の国ぐにをはじめ
家を追われてしまうような
難民がたくさんいる😰
2. 難民(や移民)の経由地である
リビアは混乱していて、
難民も不当な扱いを受けている😟
3. 欧州は自分の地域に
難民を受け入れさせないための
応急処置しかできない😢
ということを見てきました。
問題の構造を取り上げながら
読者のみなさまを混乱に陥れた
筆者が言うのも恐縮ですが、、
最後に、まだまだできることは
あるのではないかと思っています。
<前編> でご紹介した、
数日の漂流後、スペインに入港した
難民や移民を乗せた船も
現地のNGOの支援があって
はじめて救助が成功しています。
現在リビアに入ることのできる
国際支援団体は限られていますが、
国境なき医師団などにより
リビアで検挙された難民や移民の
ケアも行われています🕊
さらに、NGOの尽力により、
リビアの過酷な収容センターを出て
他のアフリカの国に一時的に
退避することができた
難民や移民もいるようです✈️
他方、日本にいる私たちにも
できることがあります。
リビアに関して、現状日本が
直接的に関わっている、
というわけではありませんが、
リビアと難民の根本にある
紛争や移住が起こる原因に
取り組むことはできると考えます💡
ぜひ、今日からできることを
考えたり調べたりして、
共有していただければ嬉しいです👏
同時に、この記事で大きく
取り上げることはできませんでしたが、
現在、日本の入国管理局でも
そして身体の不調を訴えても
聞き入れられない場合があるなど、
リビアの収容センターに
入れられているのと変わらないのではないか
という扱いを受けている人たちが
いることがわかっています。
これに対して過去には
オンライン署名などが行われており、
その他にも例えば日本にいる難民を
支援しているNGOである
イベントに参加したりするのも
身近にできることだと考えます💡
🌊
筆者が無力感に苛まれつつ、
ここまで記事を書き続けた理由の一つに
以下の言葉があります💭
加害者の側に立つのは魅惑的である。すべての加害者が求めるのは、傍観者が何もしないことだ。(中略) 対して被害者は、傍観者に痛みという負担を共有することを求める。被害者は、行動と連帯、記憶を要求するのである。
ージュディス・ハーマン
何もしないということは
簡単ですし、楽ではありますが、
それは加害者側に立つことになって
しまうことがあると考えます。
難民の問題に関して、"加害者"を
見出すことは難しく思いますが、
それでも、人間らしく生きられない
人たちがいるという状態を前に、
傍観者にはならないようにしたいな
と考えています😊
💬ソース
✔︎MSNBC: "Libya: Damned for Trying"
→サハラ以南諸国からリビアを経由して
欧州へ向かうルートが
地図でわかりやすく示してあります📍
✔︎国境なき医師団: 「リビア:ひどい暴力。心に落とす影。難民・移民らの不当な勾留を止めさせるために」 (2017.09.19)
→少しショッキングではありますが、
リビアの収容施設に拘留され、
人間の尊厳を奪われている移民・難民の
様子を写真で見ることができます。
✔︎HUMAN RIGHTS WATCH: "WORLD REPORT 2018: Libya Events of 2017" (日付なし)
✔︎Shaw, Mark; Mangan, Fiona. "ILLICIT TRAFFICKING AND LIBYA'S TRANSITION PROFIT AND LOSSES". United States Institte of Peace. 2014. Pdf.
✔︎Reuters: "EU gives 46 million euros to Italy to help protect Libya borders" (2017.07.29)
✔︎AMNESTY INTERNATIONAL: "Libya: European governments complicit in horrific abuse of refugees and migrants" (2017.12.17)
✔︎Reuters: "Human smugglers in Libya have links to security services: U.N. report" (2018.02.08)
✔︎Reuters: "Merkel to support Italy in tackling migration challenge" (2018.06.19)
✔︎Al Jazeera English: "World Refugee Day: UNHCR head flies to Niger with abused migrants" (2018.06.20)
✔︎YOUTUBE (おすすめ動画):
→こちらは、経済的な困窮から
ナイジェリアからリビアを経由して
欧州を目指したマリーさんのお話です。
マリーさんは経済的な理由から国を出たため、
難民よりも移民という表現が適切ですが、
移民であれ、難民あれ、多くの人びとが
同じような境遇に置かれています。
____________________________
*2 Rinelli, Lorenzo. African Migrants and Europe Managing the ultimate frontier. New York: Routledge. 2016. Print.
🐪🌅🌴
今回も最後までお読みいただき
ありがとうございました🙈
(長かったので感謝しかありません😭)
日本において、年々難民への関心は
高くなりつつあるように感じますが、
日本語でリビアと難民について
詳しく書いてあるものは
なかなか見つからなかったため、
僭越ながら分かる範囲で
記事を書いてみた所存です✍🏻
(万が一抜けている、あるいは
間違えている情報などござましたら、
ご一報いただければ幸いです🙏)
少しでもこの問題の複雑さを
より多くの人と一緒に考え、
難しいながらも諦めずに
私たちにできることを
実践していくことができましたら、
筆者は大変嬉しく思います😌
地中海に面するリビアは
いつでもビーチは多くの人で
賑わっています✨
そんな場所が、いつかは必ずまた
みんなにとって楽しい場所に
なることを願いつつ、
結びの言葉に代えさせて
いただこうと思います。
もし なるほど! 勉強になった!
と思って頂けましたら、
ぜひいいね👍やコメント💬を
していただければ嬉しいです😻
新たな発見をお友達や家族に話したり、
SNSでの共有もぜひお願い致します☺️
ではでは、
マアッサラーマ👋
(アラビア語でさようならの意)
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Also read: Where is リビア?
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