Where is リビア? #2 -2ページ目

Where is リビア? #2

中東北アフリカのこと、
日本と人たちともっと分かち合いたい。
NorthAfrica/MiddleEast/Travel/News/Fashion

 

みなさまこんにちはニコ

Minoriです🌻

 

2019年二本目の本日の記事は

中東北アフリカにおける

もう一つの #10yearchallenge

について書いてみようと思います。

(ちなみにニュースまとめの

サムネイル変えてみたよ!)

 

 

🐪🌅🌴

 

 

📝要旨

☞#10yearchallenge とは?!

 #10yearchallengeとは、

(下火になりつつはありますが)

1月半ば頃からSNS上で流行した

ハッシュタグ。

 

2019年の写真と

その10年前、2009年の自分の写真を

並べてSNSに投稿して、

10年でどのくらい変化したのかを

楽しむ、というものです。

 

アメリカを中心に、有名人が参加して

更に話題となりました🔥

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

🤪😅

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例えば、歌手の

ニッキー・ミナージュさんは

10年でいっそうグラマラスに😳

 

その他にも、

セサミストリートの仲間たちも

チャレンジに参加しています♡

 

 

10年間で変わった人もいれば

全然変わっていない人もいて、

時の流れにびっくりしたり、

逆に変わらない美貌に驚いたりと

おもしろいハッシュタグですね🙆

 

しかしそんな中、中東北アフリカには

もうひとつの

#10yearchallenge

ありました。

 

 

☞10年で変わってしまった

楽しい投稿がたくさん溢れるなか、

#10yearchallenge のハッシュタグ付きで

アラブ世界の10年を比べた写真が

投稿されるようになりました。

投稿されているのは

「アラブ世界」の中でも特に、

この10年で大きな転換を

経験してきた国たちの写真です。

 

シリアでは2011年以来、

強権的なアサド体制と

反体制派の間で内戦が続いています。

 

こちら、イエメンでも

2015年から内戦が勃発、

今日まで戦闘が終わっていません。

 

 

ご覧の通り、これらの国は10年で

大きく破壊されてしまいました。

 

 

💭背景

☞「アラブの春」から「アラブの冬」へ

2009年からの10年の間に

この地域に起こった大きなできごとは

みなさんの多くもご存知かもしれません。

 

いわゆる アラブの春 

呼ばれるものです。

これは、2010年末にチュニジアで始まった

アラブ世界の独裁体制に対して

公正な社会を求める運動です。

 

アルジャジーラによると、

2011年を起点に強権的な体制に対する

大規模な抗議運動が運動が起こったのは、

・チュニジア

・エジプト

・リビア

・シリア

・イエメン

の、5カ国でした。

(他にもモロッコのように政府が改革に応じ、

大きな運動に発展しなかった国もあります)

 

そして、その中で混乱を免れたのは

チュニジア1カ国だけ。

 

エジプトでは政権交代を経た現在でも

圧政といえる状態が続いており、

その他の三カ国も内戦状態にあります💔

 

 

この原因は、

反対運動を起こされた強権的体制が

市民に対して銃口を向けたことや、

体制をみんなで倒したのはいいものの

その後、新たな国を作る時に

ばらばらになってしまったことなど

とっても複雑ですもやもや

 

*リビアなど、もともと植民地支配の時代に

「作られた」国だったりすると、

そもそもいろんな部族が住んでたりして

まとまるのが難しかったりします。

 

また、アルジャジーラは

欧州やアメリカなどといった西欧勢力が

これらの国の内戦に関与していることにも

言及しています。

 

どのような介入が良いのか、悪いのか。

これを議論するのは紙幅の関係で

こちらではしないことにしますが、

今起きていることに対して何かをする

責任や能力のあるはずの国が

手をこまねいていたり、

時には一つの勢力に加担してしまっている

ということも起こっています😩

 

 

☞内戦が起こっていない国でも…

他にも、こうした混乱に伴って

多くの避難民が生まれ、

今でも苦しい思いをしています。

 

こちらは、シリアからヨルダンに

逃れてきた人たちが暮らす、

ザータリ難民キャンプ。

今は8万人の難民がいます。

 

10年ではなく、

2012年からの7年の様子ですが、

シリアの混乱が長期化していることが

ここからもよくわかります。

 

何もない、見ず知らずの地に

8年も暮らすことが、

どれだけ大変なことか…。

 

さらに、目に見えるような

戦闘の被害のようなものがない国でも、

ヨルダンやレバノンのように、

難民の受け入れなどを巡って分断が

進んでいるところがあることも

忘れてはいけません😢

 

 

このように、この10年で

多くのアラブ諸国はあまりにもたくさんの

痛みを経験してきました。

"アラブの春"とは、民主化の希望を持って

名付けられたもの。

 

ですが、もはやこれは春ではなく

アラブの冬 である、

という声もあるのです。

 

 

🤔考えてみよう

☞リビアの10年

筆者の住んでいたリビアも

2011年に体制崩壊を迎えた国の一つ。

 

強権的体制は崩壊したものの、

その後の民主化のプロセスがうまくいかず

軍事衝突が繰り返されたりした末に、

今日まで無政府状態にあります。

(詳しくはこちらの記事をご覧ください!)

 

そんなリビアの2009年の写真を

今回、探し出して参りました🙋

 

 

リビアでは、2011年まで

カダフィによる独裁政権が続いていました。

緑は、カダフィにとっての

テーマカラーのようなものだったので、

首都の中心部にあるこの広場は

グリーンスクエアと呼ばれていました。

 

そんな同国は、今。

(左上の写真です)

 

2011年、カダフィに対する

大規模な抗議運動が起こり、体制は崩壊。

この広場にも多くの抗議者が集まりました。

 

現在は、この過程で命を失った人を

偲ぶ気持ちから、

この場所は、グリーンスクエアから

殉教者の広場(Martyr's Square)

という名前に変更されました。

 

 

あれれ、案外、平和?!✋

と思われたかもしれません。

こちらはリビア第二の都市、ベンガジ。

同都市はこちらでもご紹介したように

"イスラーム勢力掃討"を目的とした

特に大規模な軍事作戦が行われ、

街には今でもその爪痕が残っています。

 

 

リビアもこの10年で

大きく変わってしまいました。

きっと、写真では伝わりきらない

苦しみもたくさんあるはずです。

 

ですが、未だに暴力が続く一方で

少しずつ"日常"を生きようとしている

人たちもいるのかもしれません🕊

 

 

☞頭の片隅にでも、忘れないこと

あなたの10年前は、どうでしょうか?

10年という時を振り返ってみると、

いろいろな思い出が溢れてきます💓

 

そんな中で、ほんの少しでも

アラブ世界ではこんなことがあったな

今、こんな思いをしている人が

きっといるんだろうな、と

思いを馳せることができたら素敵ですね🕊

 

 

💬ソース

✔︎Al Jazeera English: "#10YearChallenge: Hashtag used to highlight war and suffering"

 


🐪🌅🌴

 

 

今回も最後までお読みいただき

ありがとうございました🙈

 

この時期は、8年前の

2011年のことを思い出します。

チュニジアで始まった民主化の波が

エジプトやリビアに伝播したのは

ちょうどこの時期でした。

 

やはり、どのくらいの頻度で

書くことができるかはお約束しませんが!笑

しばらく"アラブの春"と、

それからについて書きたいなあと

思ったりしております💭

 

もし なるほど! 勉強になった!

と思って頂けましたら、

ぜひいいね👍やコメント💬を

していただければ嬉しいです😻

新たな発見をお友達や家族に話したり、

SNSでの共有もぜひお願い致します☺️

 

ではでは、

マアッサラーマ👋

(アラビア語でさようならの意)

____________________________

Where is リビア? プロジェクト
「日常」や「希望」が人の手によって

奪われることのない世界へ🌍
中東北アフリカを知り、考え、実践することで

そうした世界の実現を目指すプロジェクトです🐪

 

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Also read: Where is リビア?

 

Minori :)

 

みなさまこんにちはニコ

文章を中央寄せから左寄せに

変えてみました、Minoriです🌻

 

 

さて、1月ももはや3分の2が

終わろうとしておりますが、

ここで今更ですが! 新年のご挨拶を

させていただこうと思います🙋

 

写真はモロッコにいた

眠りねこちゃんです🐈

平和ですね♡

 

 

🐪🌅🌴

 

 

🤔なぜ戻ってきた

昨年のエントリーを見返してみたところ、

なんと、4本しか

記事を書いておりません👐

しかも、最後が去年の9月、、

 

ですが! 実は、

ここに書いていないだけで、

Facebooknoteを始めたりしてました。

なかなか迷走してます…!

 

ということで、

去年はいろいろなところで

ふらふら発信をしていたのですが、

結局、今年はこのブログに

戻ることにしました。

 

その理由は、

更新頻度はめちゃめちゃ低いですが

単純に2015年からここで続けてきたので

その蓄積を大事にしたいな、と

思うようになったからです。

 

noteではこれからも、

中東北アフリカ以外のことを

気ままに書こうかなあと思っています💭

Facebookはどうするかわかりません👍笑

ですが、一度Where is リビア?の拠点は

このブログに戻すつもりでいます。

 

 

🌿細く長く、続ける

とはいえ、

毎年がんばるがんばる言いながら、

あまり頻繁な投稿をできていないことに

さすがに筆者も気づいております。笑

 

そこで、今年はもう

更新がんばります宣言はしません🙋🏻

 

ですが、その代わりに、

細く長くでも、

発信を続けていきます

という決意を、ここで表明します。

 

去年、noteにて

なぜリビアなのかという

自分の思いを書いたりしました

 

そのほかにも、リビア情勢を始め

中東北アフリカのことを

自分なりに勉強してきました✍🏻

 

そこで最も強く感じたことが、一つ。

それは、やはり今この地域が

抱えている問題が解決するまで、

そしてその中で自分にできることを

続けていくためには

とにかく時間がかかる!

ということでした。

 

特にリビアという、

日本での報道も少なく、

よく知っている人も少ない、

そもそも現在、渡航が困難な場所のことを

日本の人に知ってもらうには

もっとファンを増やさなければならないし

やることが山積みですもやもや

 

ですが、だからこそ

すぐに勢いをつけるのは難しくても、

細く長くとも、そして小さなことでも

できることを続けていく必要性を

感じている今日この頃です🤔

 

今年も例年同様、

記事をたくさん更新!とは

なかなかいかないかもしれませんが

このブログも、書くという行為も

必ず続けていきたいです。

 

気長にお待ちいただけたら、

そして頭の片隅にでも

このブログのこと、リビアのことを

覚えていただけたら嬉しいです💓

 

 

とはいえ、いつ更新されるか

わからなブログというのも

いかがなものかと

自分で書きながら思っております。笑

 

書くならちゃんと書かねば…

というのが筆者の中で

かなりプレッシャーになっているので!

今年はとりあえず書くこと! を!

大事にしたい所存です🙆

 

 

今年はモロッコやイスラエル滞在記など

これまでの続きに加え、

新しいこともいろいろできたら

いいなあと思っております🕊

 

ということで、本年もどうぞ

宜しくお願い致します🙇

 

 

🐪🌅🌴

 

 

今回も最後までお読みいただき

ありがとうございました🙈

 

もし なるほど! 勉強になった!

と思って頂けましたら、

ぜひいいね👍やコメント💬を

していただければ嬉しいです😻

新たな発見をお友達や家族に話したり、

SNSでの共有もぜひお願い致します☺️

 

ではでは、

マアッサラーマ👋

(アラビア語でさようならの意)

____________________________

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「日常」や「希望」が人の手によって

奪われることのない世界へ🕊
中東北アフリカを知り、考え、

一人ひとりにできることを実践することで

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Also read: Where is リビア?

 

Minori :)

 

みなさまこんにちはニコ

Minoriです🌻

 

さて、毎年9月21日は

🕊国際平和デー🕊

です。

 

☟国連による国際平和デーの定義(一部抜粋)☟

 国連が定めた平和の記念日です。すべての国、すべての人々にとって共通の理想である国際平和を記念、推進していく日として(中略)呼びかけています。(中略)2002年からは、毎年9月21日を(中略)世界の停戦と非暴力の日として、すべての国と人々に、この日一日は敵対行為を停止するよう働きかけています。

 

昨年は【筆者にとって平和とは】をテーマに

このブログにて記事を書いてみました

 

昨年同様、今年も

国際平和デー当日に間に合わないという

致命的すぎるミスをしっかり犯しつつも、

国際平和デーにあわせて

久々の記事を書くことにしました☺︎

 

 

今年は、

日本語での情報が限られている

リビアの今について、

自分なりにまとめてみました🙇

 

リビアてどんなところ?

今、何が起こっているの?

この辺りをご紹介できれば

幸いですkeroppi

 

 

 

🐪🌅🌴

 

 

🌴リビアってどんなところ?

【リビアってこんなところ!】

☟まずはリビアの場所確認から☟

地中海を挟んで向かいにはイタリア、

隣にはエジプト、チュニジアなどがあります。

 

国土のほとんどがサハラ砂漠です🐪

 

ローマ時代の遺跡が残っており、

その後もイスラームのなど

東西南北からさまざまな文化が

行き交った場所がリビアです✨

 

地中海はすごくきれい🌊

 

首都の中心でもこんな感じなので、

基本田舎だと思ってください😹

 

首都トリポリの旧市街には

銅細工職人さんがたくさん🌙

日本出身の筆者から見ると

雑だな〜と思うことが多いリビアの人たち

意外と器用らしいです。

 

リビアの自然を中心に撮った

この動画は必見です💗

 

 

【独裁政権、だったけど…】

リビアでは2011年まで40年以上

カダフィ大佐による独裁政権が続いていました。

 

ここでめちゃ雑なリビアの近現代史を

見てみましょう👀

 

もともとカダフィが革命を起こした

当時の1950-60年代の王国時代では

あまりにもリビアの人びとの声が

反映されてなさすぎでした。

 

そのため、カダフィさんは最初から

独裁するぞ😤みたいな

意気込みだったわけではなく、

むしろ直接民主制を導入しようとしたり

人びとの声を聞くことがウリでした。

 

しかし、権力とは腐敗するもの。

だんだん警察や軍隊の支配が強まるなど、

体制を守るための施策がなされていきます😥


街にはカダフィ大佐を讃えるポスターや

看板があらゆる場所にありました💡

 

ただし!

何となく独裁だから危険な国で、

みんながめちゃ抑圧されていて

みんな暗い日々を過ごしていたのでは?

という想像をされたみなさま。

 

それは違うんだなosaru

 

わたしが住んでいたころの

カダフィ体制下のリビアでは

パンや水がものすごーーく安かったり、

住宅や車への補助金が充実していたり、

政府の悪口さえ言わなければ

政府がお金をばら撒いてくれて

良い暮らしができる🙆

というのがわたしの感覚です。

(もちろん現地の人はまた違う視点を

持っていたかもしれませんが…🤔)

 

もちろん言論や思想の弾圧、検閲など

人びとの人権が守られていなかったことは

決して無視することができず、

カダフィ政権も容認はできません⚠️

 

ですが、みんながそれなりに安定した

暮らしをしていた分、

むしろ治安もすごく良かったり、

この地域にしては珍しく物乞いの人が

ほとんどいなかったり、

日本などの人にリビアと言ったときに

向けられるステレオタイプと

実際のリビアはかなり違う印象です💭

 

その「お金のばら撒き」を

可能にしていたものは、

リビアにある石油の存在でした💸

 

 

【「アラブの春」と政権崩壊】

そして、2011年2月。

 

前年の末よりお隣のチュニジアに端を成す

いわゆる「アラブの春」と呼ばれる

反政府運動が地域に広まっており、

それがリビアにも飛び火🔥

 

2011年02月17日くらいの

リビアの首都トリポリの郊外です。

(この時期は夜遠くで銃声らしきものが

聞こえたりしていましたが、

まだ概ね静かでした。)

 

反政府運動を始めた国民に対して

銃を向けたカダフィ大佐に、

国連の安保理決議に基づく

NATOなどによる軍事介入が行われ、

リビア人同士の激しい戦闘の末、

2011年10月にカダフィが殺害されて

カダフィ体制は終わりを告げました。

 

 

🇱🇾今日までの道のり

【民主主義の希望も…】

カダフィ体制の崩壊後、

一時は民主主義の希望が生まれます🌱

 

しかしながら、カダフィのことが

みんな嫌いだったところまでは

同じだったのですが…

国内のさまざまな利益を持っている人が

仲良くすることができず😫

 

また、内戦で流入した武器により

対話ではなく、武力による支配を

しようとする人たちが

国内にあふれてしまいました。

 

 

割愛しているもことや

簡略化している部分もたくさんあったり

なんとなーく参考にしていただく

程度にしていただければと思いますが…

 

とにかく、

リビアではカダフィ政権の崩壊後

国内に複数の政府が生まれ、

お互いが正当性を主張しているという

無政府状態がずっと続いています😭

 

そしてその混乱にかこつけて、

ISILをはじめ、国内外に利益を持つ

様々な武装した勢力が

暴力でによって自分たちの望みを

通そうとしているのですねもやもや

 

2014年から2015年くらいまでは

国際支援の従事者でさえも

退避せざるを得ないような

状況が続いていました…

 

 

【リビアの今】

現在のリビアでは、

2015年末に国連仲介のもと生まれた

首都トリポリを拠点とする政府と

東にあるトブルクを拠点とする政府が

それぞれ自分たちが正当な政府だ!

ということを主張し合っています😠

 

また、それらとは別に

様々な民兵組織や武装勢力が

実効支配を持つ地域もあったりして、

とにかくすべてが分裂状態。

 

ただ、ある程度人びとの間で

「日常」は戻りつつあるようです。

 

しかし、リビアのほぼ唯一の産業である

石油の生産量が不安定になっていたり、

インフレが起こってしまったことにより

経済状況はカダフィ体制よりも悪化、

生活は困窮しつつあります😢

 

また、第二の都市ベンガジでは

2014年ごろよりイスラーム勢力と

それらを掃討したい勢力の間で

激しい衝突が繰り返されていました。

 

街ががれきになっている箇所も

今日まで残っているようです。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

War diaries

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これ、シリアではなくリビアです。

 

さらに今年の世界難民の日の記事でも

取り上げていますが、

情勢の流動化に伴い密入国が増加し

移民や難民への人権侵害が

多数発生しているようです😫

(国境なき医師団の報告もぜひご覧ください👀)

 

 

🌿最近のリビア

【首都で新たな衝突💥】

残念ながらここ最近、

リビアの状況は悪化しています🙍

 

8月末、それまで比較的安全

首都トリポリ及びその郊外にて、

国連仲介政府を支持する武装勢力が

敵対する勢力を「犯罪者」と呼び

この間で武力衝突が起こっています。

 

9月はじめに一度国連仲介のもと

停戦合意が結ばれたものの、

戦闘はすぐに再開してしまいました😔

 

これまでに民間人も多く含む

96人以上が死亡、

多数の負傷者が出るという事態に。

 

 

【犠牲になるのは…】

こうした混乱によって、

トリポリでは多くの罪のない人まで

巻き込まれてしまっています。

 

昨日23日に起こった衝突では、

2人の子どもを含む家族が

犠牲となっています。

 

他にも戦闘の激化に伴い、

安全な場所を求めて避難する住民も

数千人規模で増加しているとのこと🏃

 

また、トリポリにて留置されている

非正規移民や難民の人たちが

留置所から強制的に移動させられたり、

混乱に便乗した人権侵害も

増加しているとのこと😢

 

 

【リビアから何を考える?】

ここまで見てきたように、

リビアは現在、混乱のなかにあり

国連をはじめ、欧州やNGOなど

多数のアクターが平和の実現のために

協力を試みているものの、

解決の兆しも見えそうにありません😥

 

では、わたしたちはこの複雑な、

しかし世界にある様々な暴力の

ほんの一部であろうリビアの状況を前に、

何もできないのでしょうか?

どうすればいいのでしょうか?

 

どんなに小さなことであっても

このブログを通して、これからも

この答えのなさそうな問いを

一緒に考えていくことができたら

嬉しいです🕊

 

 

💬ソース

✔︎Al Jazeera English: "Death toll from clashes in Libya's Tripoli climbs to 96".

✔︎AFP: 「リビア首都、民兵組織が停戦合意 50人死亡 数千人が避難」.

 


🐪🌅🌴

 

 

今回も最後までお読みいただき

ありがとうございました🙈

 

リビアのことは少なくとも日本では

なかなか報道を目にすることすら

ないのではないかと思うので、

わたしが書くことで、

今起きていることのほんの一部でも

伝わればいいかなあと思います🙋

 

 

もし なるほど! 勉強になった!

と思って頂けましたら、

ぜひいいね👍やコメント💬を

していただければ嬉しいです😻

新たな発見をお友達や家族に話したり、

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ではでは、

マアッサラーマ👋

(アラビア語でさようならの意)

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Also read: Where is リビア?

 

Minori :)

 

 

みなさまこんにちはニコ

Minoriです🌻

 

【 <前編> はこちらから

 

毎年6月20日は

🌍世界難民の日🌍

 

今年度、このブログでは

🌊リビアと難民🌊

をテーマに、

難民とそうした人びとを巡る

複雑すぎるこの世界のことを考えてみる

きっかけを作る試みをしています💭

 

<前編> では、リビアを経由して

欧州を目指す難民(及び移民)が

その途中で何度も危険と恐怖に

直面してきていること、

そしてそれに対応することが

難しいリビアと欧州の様子を

ご紹介しました。

 

こちらの <後編> では、

この問題のさらに複雑な部分を

さらに掘り進めていきながら

私たちにできることを

考えてみようと思います💡

 

 

 

🐪🌅🌴

 

<前編> はこちらから 】

 

🙅🏻それでも許されない

<前編> で取り上げたとおり、

限りなく不安定なリビアの情勢。

 

しかし、それでも難民や移民に対して

リビアの人たちは無罪だ! と

言うことは、もちろんできません😕

 

 

【出稼ぎ労働者としての移民たち】

産油国であることから

これまでアフリカ大陸の中でも

かなり裕福であったリビア。

出稼ぎ労働者が仕事を求めて

やってくる場所でした。

 

(写真はイメージですが)

筆者が2011年以前に

リビアに住んでいた頃にも、

こうした街の一角に

サハラ以南から来たように見受けられる

人びとが仕事を求め、

10人くらいの単位で座っているのを

頻繁に目にしています😮

 

移民がずっと労働力であった

リビアの人たちにとって、

サハラ以南の人びとは

自分たちよりも劣等な存在である、

というイメージがあった可能性は

大いに考えられます😐

 

 

【傭兵として戦わされていた】

また、2011年のカダフィ政権側と

反体制派の争いにおいては、

政権側がサハラ以南の男性を

傭兵として戦わせていたことも

わかっています(*2 参照)😠

 

雇われた人たちも、

高い給料を支払われること、

そしてもし政権が勝てば、その後

リビアの市民権を与えられるかも

しれないという思いから、

戦いに従事したのではないか、

という指摘がされています。

 

また、反体制側の捕虜になれば、

もちろん残虐な扱いを受けることは

免れませんでした。

 

こうした記憶も、カダフィ政権後

今日リビアにて移民が

非人間的な扱いを受ける理由の

一つと考えられています。

 

しかしいずれにせよ、リビアの人びとの

現在の収容センター問題も含め、

サハラ以南からリビアに

来た人たちへの卑劣な行為の数々は

決して許されることではありません👎

 

 

🌍複雑すぎて、難しい…

これまで様々な人びとの

思惑をご紹介してきましたが

解決の手立てはあるのでしょうか。

 

【資金は誰の手に?!】

お金があれば問題が解決する

というわけではなさそうです😢

 

<前編> に書いた通り、EU等は

リビア当局に国境警備のための

莫大な資金提供をしてきました。

 

しかしながら、無法国家である

リビアでは、国境警備を行う当局と

密入国業者が繋がっていて

相互の利益のために

ブローカー業が黙認されている

状態が起こっているそう…😨

 

そのため、

リビアに対策を期待すること、

特に資金を渡すことに関しては

かなり慎重に行わないと

むしろ難民や移民の非人道的な扱いに

加担してしまうことにも

繋がりかねません。

 

 

【ドイツ、どうする?】

また、同じく <前編> で取り上げたように

イタリアの政権が移民を乗せたボートの

受け入れ拒否を行ったことを受け、

ドイツのメルケル首相はイタリアの負担を

減らすための努力をすることを

約束しています。

 

これにはイタリアから他の

EU諸国への難民や移民の移動を

より容易にすることや

イタリアの沿岸警備の強化を

協力することが含まれるそうですが…

 

既にシリア等からの難民を巡り

歓迎する人としない人がいる中で

さらにドイツの負担を増やすこと、

そしてEUの受け入れをどうするかという

絆創膏を貼るような対策をすることで、

どれだけの効果が望めるのかは

難しいところかもしれません😢

 

 

【忘れてはならないのは】

お先真っ暗のように感じられますが

忘れてはならないのは、

そもそも自分の国の政府に守ってもらえず

戦火や貧困を逃れなければならない

人たちがいるということです。

 

すなわち、まずはこの解決に

取り組まない限りは、

問題の火種が生まれ続けてしまう

こととなってしまいます😣

 

 

😌できることはある

ここまで、

1. サハラ以南の国ぐにをはじめ

家を追われてしまうような

難民がたくさんいる😰

2. 難民(や移民)の経由地である

リビアは混乱していて、

難民も不当な扱いを受けている😟

3. 欧州は自分の地域に

難民を受け入れさせないための

応急処置しかできない😢

ということを見てきました。

 

問題の構造を取り上げながら

読者のみなさまを混乱に陥れた

筆者が言うのも恐縮ですが、、

最後に、まだまだできることは

あるのではないかと思っています。

 

<前編> でご紹介した、

数日の漂流後、スペインに入港した

難民や移民を乗せた船も

現地のNGOの支援があって

はじめて救助が成功しています。

 

現在リビアに入ることのできる

国際支援団体は限られていますが、

国境なき医師団などにより

リビアで検挙された難民や移民の

ケアも行われています🕊

 

さらに、NGOの尽力により、

リビアの過酷な収容センターを出て

他のアフリカの国に一時的に

退避することができた

難民や移民もいるようです✈️

 

 

他方、日本にいる私たちにも

できることがあります。

 

リビアに関して、現状日本が

直接的に関わっている、

というわけではありませんが、

リビアと難民の根本にある

紛争や移住が起こる原因に

取り組むことはできると考えます💡

 

ぜひ、今日からできることを

考えたり調べたりして、

共有していただければ嬉しいです👏

 

 

同時に、この記事で大きく

取り上げることはできませんでしたが、

現在、日本の入国管理局でも

無期限の拘束暴行

そして身体の不調を訴えても

聞き入れられない場合があるなど、

リビアの収容センターに

入れられているのと変わらないのではないか

という扱いを受けている人たちが

いることがわかっています。

 

これに対して過去には

オンライン署名などが行われており、

その他にも例えば日本にいる難民を

支援しているNGOである

日本難民支援協会 JAR の

イベントに参加したりするのも

身近にできることだと考えます💡

 

🌊

 

筆者が無力感に苛まれつつ、

ここまで記事を書き続けた理由の一つに

以下の言葉があります💭

加害者の側に立つのは魅惑的である。すべての加害者が求めるのは、傍観者が何もしないことだ。(中略) 対して被害者は、傍観者に痛みという負担を共有することを求める。被害者は、行動と連帯、記憶を要求するのである。

ージュディス・ハーマン 

何もしないということは

簡単ですし、楽ではありますが、

それは加害者側に立つことになって

しまうことがあると考えます。

 

難民の問題に関して、"加害者"を

見出すことは難しく思いますが、

それでも、人間らしく生きられない

人たちがいるという状態を前に、

傍観者にはならないようにしたいな

と考えています😊

 

 

💬ソース

✔︎MSNBC: "Libya: Damned for Trying"

→サハラ以南諸国からリビアを経由して

欧州へ向かうルートが

地図でわかりやすく示してあります📍

✔︎国境なき医師団: 「リビア:ひどい暴力。心に落とす影。難民・移民らの不当な勾留を止めさせるために」 (2017.09.19)

→少しショッキングではありますが、

リビアの収容施設に拘留され、

人間の尊厳を奪われている移民・難民の

様子を写真で見ることができます。

✔︎HUMAN RIGHTS WATCH: "WORLD REPORT 2018: Libya Events of 2017" (日付なし)

✔︎Shaw, Mark; Mangan, Fiona. "ILLICIT TRAFFICKING AND LIBYA'S TRANSITION PROFIT AND LOSSES". United States Institte of Peace. 2014. Pdf.

✔︎Reuters: "EU gives 46 million euros to Italy to help protect Libya borders" (2017.07.29)

✔︎AMNESTY INTERNATIONAL: "Libya: European governments complicit in horrific abuse of refugees and migrants" (2017.12.17)

✔︎Reuters: "Human smugglers in Libya have links to security services: U.N. report" (2018.02.08)

✔︎Reuters: "Merkel to support Italy in tackling migration challenge" (2018.06.19)

✔︎Al Jazeera English: "World Refugee Day: UNHCR head flies to Niger with abused migrants" (2018.06.20)

✔︎YOUTUBE (おすすめ動画): 

→こちらは、経済的な困窮から

ナイジェリアからリビアを経由して

欧州を目指したマリーさんのお話です。

マリーさんは経済的な理由から国を出たため、

難民よりも移民という表現が適切ですが、

移民であれ、難民あれ、多くの人びとが

同じような境遇に置かれています。

 

____________________________

*2 Rinelli, Lorenzo. African Migrants and Europe Managing the ultimate frontier. New York: Routledge. 2016. Print.

 

 

🐪🌅🌴

 

 

今回も最後までお読みいただき

ありがとうございました🙈

(長かったので感謝しかありません😭)

 

日本において、年々難民への関心は

高くなりつつあるように感じますが、

日本語でリビアと難民について

詳しく書いてあるものは

なかなか見つからなかったため、

僭越ながら分かる範囲で

記事を書いてみた所存です✍🏻

 

(万が一抜けている、あるいは

間違えている情報などござましたら、

ご一報いただければ幸いです🙏)

 

少しでもこの問題の複雑さを

より多くの人と一緒に考え、

難しいながらも諦めずに

私たちにできることを

実践していくことができましたら、

筆者は大変嬉しく思います😌

 

地中海に面するリビアは

海がとても美しく

いつでもビーチは多くの人で

賑わっています✨

 

そんな場所が、いつかは必ずまた

みんなにとって楽しい場所に

なることを願いつつ、

結びの言葉に代えさせて

いただこうと思います。

 

 

もし なるほど! 勉強になった!

と思って頂けましたら、

ぜひいいね👍やコメント💬を

していただければ嬉しいです😻

新たな発見をお友達や家族に話したり、

SNSでの共有もぜひお願い致します☺️

 

ではでは、

マアッサラーマ👋

(アラビア語でさようならの意)

____________________________

Where is リビア? プロジェクト
「日常」や「希望」が人の手によって

奪われることのない世界へ🌍
中東北アフリカを知り、考え、実践することで

そうした世界の実現を目指すプロジェクトです🐪

 

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Also read: Where is リビア?

 

Minori :)

 

みなさまこんにちはニコ

Minoriです🌻

 

さて、毎年6月20日は

🌍世界難民の日🌍

 

難民の保護や援助に関する

関心を高めることや、

UNHCRやNGOをはじめとした

支援機関による活動をより理解し、

支援することを目的として、

国連により制定されている日です。

 

昨年度はシリア難民に焦点を当て、

シリアから難民となった人びとを

巡るお話を、少しご紹介致しました

 

そして今年度、このブログでは

🌊リビアと難民🌊

をテーマに、読者のみなさまと

難民について考えることができれば、

と思っている所存です💭

 

 

 

🐪🌅🌴

 

 

🤔そもそも、難民とは?

はじめに、難民って誰のこと? を

去年の記事から引用してみました☟

 

UNHCRによると、今年6月時点で

難民として認定されている人の数は

2,540万人

昨年より290万人増加しました。

 

しかし、この数には

国内で避難を余儀なくされた人や

難民申請をしている人は含まれません。

それらの人びとも含め、今日、

何らかの形で家を追われている人は

世界で 6,850万人にも及びます😢

 

 

🌊リビアと難民

さて、ここからはリビアと難民の

お話を始めようと思います。

 

リビアは北アフリカに位置し、

地中海を挟んですぐ対岸には

欧州があります🚢

 

そのため歴史的にも

ローマ帝国やオスマン帝国をはじめ

東西南北に人びとや文化が

行き交ってきたのがリビアでした💡

 

しかし、だからこそ今日、

様々な場所での混乱のなかでリビアは、

主にサハラ砂漠より南にある

アフリカ諸国から、

人びとが難民や移民として

欧州を目指す経由地として

多くの痛みや悲しみを生んでいます。

 

 

【移民と難民は同じではない】

ここで、まずはリビアを経由して

欧州へと向かう人たちの中には

難民移民

両方がいることに注意です⚠️

 

(UNHCRの見解を参考に筆者作成)

難民は迫害や暴力によって

出身国の保護を受けることができない人、

対して移民理由は関係なく

一般に出身国から移動する人を指します。

➡︎受け入れ国としても、

難民政策と移民政策、

それぞれ別々の政策、法律によって

全く異なる扱いとなります💡

 

今回は世界難民の日ということで

UNHCRによると、現在4万人以上にのぼる

リビアにいる、あるいはリビアから移動した

難民を中心に取り上げますが、

リビアには主にサハラ以南の国ぐににより

難民と、主に経済的な理由による移民の

両方が辿り着いていることを

念頭に置いていただければと思います👀

 

(ニュースなどではよく、

全員が "移民" 扱いされているので、

ちょっと紛らわしいですね😓)

 

 

【欧州に行けばきっと…】

リビアに経由地として辿り着く人びとの

道のりを見える化させた地図によると

それらの人びとの出身国としては、

セネガル、コートジボワール、

ガーナ、ナイジェリア、南スーダン

エチオピア、ソマリア、イエメン、

エリトリアなどが挙げられています🌍

 

貧困などから自発的に欧州を

目指す、移民にあたる人もいれば、

紛争地である南スーダンやイエメン、

あるいは圧政に苦しむエリトリアからなど

難民としてリビアを経由する人も

いることがわかります🚶

 

いずれにせよ、

欧州で今よりは安心できる生活が

送れるかもしれない、

移民の場合、職に就けるかもしれない、

という一縷の希望を持って

欧州を目指す人が多くいます。

 

 

【欧州までの遠すぎる道のり】

国外への脱出を行う場合、

密入国ブローカーに高額なお金を払い

複数のブローカーを介して

はじめに多くの場合トラックで

リビアをはじめとした経由地へと向かい

その後ボートに乗って欧州へ渡ります。

 

目的地へちゃんと辿り着くのかという

確信もないなか、人びとは

ブローカーを信じるほかありません。

 

また、リビアから欧州へ向かう手段は

とても簡素なボートです🚤

救命ベストを着ることもありますが、

ブローカーの利益を最大にするため

定員オーバーであることは

全く珍しいことではりません🙅

 

 

地中海を渡ることは非常に困難で

難民や移民を乗せたボートが

転覆する事故が相次いでいます。

 

2015年4月には、

リビア沖を少し離れたところで

難民、移民700人以上を乗せた

ボートが転覆する事故があり、

ボートに乗っていたほとんどの方が

亡くなられたとみられています。

 

移民(難民含む)の移動中の転覆等の事故や

それらの死者数を記録している

MISSING MIGRANTSによると、

今年2018年だけでも地中海において

欧州を目指して亡くなった人の数は

857名にものぼります😞

 

これらはただの数字ではなく、

一人ひとりに家族や友だちがいて

将来があったということを

ぜひ少し、想像してみてください。

 

 

【人間の尊厳はどこ?】

さらに、中継地点のリビアで

難民や移民が劣悪な環境に

置かれていることも判明しています。

 

地中海を目指してリビアへ密入国後、

リビア内務省や地元の武装勢力などに

捕まってしまうことがあり、

移民、難民は収容施設へと送られます。

 

一度収容施設に入れられると

最低限必要なものへのアクセスも絶たれ

外へ助けを求めることもできない

状況が待っているといいます😧

 

移民、難民への暴力は当然のこと

そうした人びとからお金を巻き上げるため

脅しが行われたり、

リビア人により性暴力が

行われていることもわかっています。

 

衛生環境も劣悪であり、

収容施設には治療の必要な人や

病人及びけが人、

そして心のケアの必要な人などが

たくさんいると見られています。

 

この動画で、

リビアの収容施設の様子や、

人びとの声を知ることができます。

 

他方、何とか地中海を渡ることになっても

リビア沖で見つかってしまえば、

リビアの沿岸警備隊によって

国内に連れ戻されてしまいます😕

 

 

これが特に国際社会の注目を

受け始めたのが、昨年11月のこと。

 

きっかけは、リビアで

サハラ以南からの難民、移民が

まるで奴隷のように競売にかけられ、

尊厳を一切無視した扱いを受けている

様子が報道されたことでした。

 

この報道をうけ、パリをはじめとして

リビア大使館の前などでの

抗議運動が行われました。

 

 

💔リビアだけが悪い?

こうした報道や抗議を受け、

11月末にはアフリカ連盟とEUが

リビアにいる移民を避難させる

措置を取ることで合意に至ったり、

リビア当局も実態の捜査を

公式に行うこととなりました🔍

 

しかし、どんなにリビアが責められても

リビア一国だけでは解決のできない

部分があることも事実です。

 

 

【リビアの不安定な情勢】

リビアは2011年の独裁政権の崩壊以降、

新しい国家づくりを巡り、

今日まで混乱が続いてきましたもやもや

 

権力の空白地となったリビアには

様々な勢力が入り込み、

2016年ごろにはISILが局地的に

暴力による支配を行なっていた時期も。

 

現在は、東西に二つの政府が

正当性を争い合っていると同時に、

軍や武装勢力、民兵組織などの間で

一部では今でも戦闘が続いています🔫

 

憲法の不在に代表されるように、

法の支配が不十分であり、

破綻国家の状態にあります😢

 

 

また、これまで経済を石油に

完全に依存してきたリビアにとって、

混乱の中で石油の生産量が

不安定になったことで、

人びとの生活も厳しくなりました😔

 

国連人道問題調整事務所によると

現在、リビア人のうち110万人

すなわち人口の6人に1人

人道的支援を必要としている状況に

あることがわかっています。

 

仕事も希望もないリビアでは、

武器、移民、薬物、密輸の

四つの違法な市場が拡大し(*1 参照)

機能している政府もいないために、

誰も止められない事態になっています。

 

多くの難民や移民がリビアを経由するのも

地域の中では密入国が最も

しやすい国の一つであるからです。

 

もちろん先に挙げた収容施設における

暴力や抑圧なども、

全く規制をかけることができない

状態となっています。

 

 

【欧州が困っている】

リビアなどを介してたくさんの

難民や移民が流入してくることに、

これまで欧州は様々な措置を通して

対応しようとしてきました🤔

 

移民の流入により、

受け入れ先の社会が不満を感じると

政権も不安定になりかねないため、

できれば移民が入りすぎるのは防ぎたいと、

各国も必死です😿

 

EUとしては、リビア"政府"に対して

国境を警備してもらうための資金を

何十億円分も提供していたり、

イタリアはリビア沖に船を送り

移民の流入を阻止しようとしました✋

 

しかし当然ながら、これらの措置は

難民や移民をリビアに送り返す、

あるいはリビアに留めることになります。

 

リビアに難民や移民が戻った時に、

卑劣な環境が待っていることが

明らかであるにも関わらず、

問題をリビアに抑え込む措置が

何を意味するのか…

 

もちろん、イタリアをはじめ欧州各国は

既に多くの難民や移民を受け入れており

過去には移民の救助作戦なども

行ってきました🚢

 

しかしながら、

何十万人もの難民や移民が

放っておけばどんどん入ってくる

という状況に、

欧州は疲弊しきっている側面もあり、

手放しに欧州を批判しても

問題は解決するように思えません😩

 

 

【イタリアなどが受け入れ拒否】

この5年間でリビア沖から

60万人もの移民や難民が殺到してきた

イタリアでは、5月末に右派政党"同盟"と

ポピュリズム政党"五つ星運動"による

連立政権が誕生

 

両者は兼ねてから反移民を訴えており、

6月中旬にはリビア沖から来た

629人の移民を乗せたボートに対して

港を閉めるという措置を取りました🚫

 

このボートには6人の妊産婦と

100人の同伴者のいない未成年が

乗っていたものの、その後

隣国マルタへの入港も拒否され

数日間の漂流の末、NGOの支援のもと

スペインでの救助が実現しました。

 

各国が苦しい状況にいる間にも、

難民や移民の多くが見放され、

行き場を失っていることには

変わらないことです。

 

欧州に到達するまでの

長すぎる旅路において、

命を落とす人も少なくありません。

 

🌊

 

さて、ここまでが <前編> でした🙋

<後編>では、この複雑すぎる構造の

さらに複雑なところをご紹介しながら、

それでもできることを一緒に

少し考えていければと思います💭

 

後編はこちらから

 

 

💬ソース

(めちゃ長くてすみません🙇)

✔︎MSNBC: "Libya: Damned for Trying"

→サハラ以南諸国からリビアを経由して

欧州へ向かうルートが

地図でわかりやすく示してあります📍

✔︎国境なき医師団: 「リビア:ひどい暴力。心に落とす影。難民・移民らの不当な勾留を止めさせるために」 (2017.09.19)

→少しショッキングではありますが、

リビアの収容施設に拘留され、

人間の尊厳を奪われている移民・難民の

様子を写真で見ることができます。

✔︎HUMAN RIGHTS WATCH: "WORLD REPORT 2018: Libya Events of 2017" (日付なし)

✔︎CNN International Edition: "People for sale Where lives are auctioned for $400" (日付なし)

✔︎The Guardian: "700 migrants feared dead in Mediterranean shipwreck" (2015.04.19)

✔︎Reuters: "EU gives 46 million euros to Italy to help protect Libya borders" (2017.07.29)

✔︎BBC: "Migrant crisis: Italy approves Libya naval mission" (2018.08.02)

✔︎The Guardian: "Libyan path to Europe turns into dead end for desperate migrants" (2017.10.30)

✔︎BBC: "EU migrant deal with Libya is 'inhuman' - UN" (2017.11.14)

✔︎CNN International Edition: "Libya opens investigation into slave auctions following CNN report" (2017.11.17)

✔︎BBC: "Libya migrant 'slave market' footage sparks outrage" (2017.11.19)

✔︎BBC: "Libya migrants: Emergency evacuation operation agreed" (2017.11.30)

✔︎TIME: "The Libyan Slave Trade Has Shocked the World. Here’s What You Should Know" (2017.12.01)

✔︎AMNESTY INTERNATIONAL: "Libya: European governments complicit in horrific abuse of refugees and migrants" (2017.12.17)

✔︎Reuters: "Human smugglers in Libya have links to security services: U.N. report" (2018.02.08)

✔︎ Al Jazeera English: "Italy 'to shut ports' to boat carrying over 600 refugees" (2018.06.11)

✔︎Al Jazeera English: "Weak and exhausted, rejected refugees close to Spain arrival" (2018.06.15)

✔︎YOUTUBE (おすすめ動画): 

→こちらは、経済的な困窮から

ナイジェリアからリビアを経由して

欧州を目指したマリーさんのお話です。

マリーさんは経済的な理由から国を出たため、

難民よりも移民という表現が適切ですが、

移民であれ、難民あれ、多くの人びとが

同じような境遇に置かれています。

 

____________________________

*1 Shaw, Mark; Mangan, Fiona. "ILLICIT TRAFFICKING AND LIBYA'S TRANSITION PROFIT AND LOSSES". United States Institte of Peace. 2014. Pdf.

 

 

🐪🌅🌴

 

 

今回も最後までお読みいただき

ありがとうございました🙈

 

後編はこちらより

ご覧になることができます👀💭

 

長くなってしまい恐縮ですが、

様々な人びとの視点をできる限り

取り入れたいと考えました。

ぜひ最後まで読んでいただければ

とても嬉しいです🙇💓

 

 

もし なるほど! 勉強になった!

と思って頂けましたら、

ぜひいいね👍やコメント💬を

していただければ嬉しいです😻

新たな発見をお友達や家族に話したり、

SNSでの共有もぜひお願い致します☺️

 

ではでは、

マアッサラーマ👋

(アラビア語でさようならの意)

____________________________

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Also read: Where is リビア?

 

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