第285回 指宿で迎える7回目のお正月 | [粒子線治療][陽子線治療][菱川良夫] 名誉センター長のこばなし ~がんから学ぶこと~

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一般社団法人 メディポリス医学研究所
メディポリス国際陽子線治療センター 名誉センター長
菱川良夫による講演からの小話。

指宿に単身赴任をして、7回目のお正月を迎えました。

早いもので、赴任と同時に誕生した孫娘は小学一年生です。

 

 

指宿の地では、それまで以上に「陽子線治療」に私の情熱を注ぎ込んできました。

また、正しい考え方を啓蒙する為、世界中を飛び回り駆け抜けた7年間でした。

 

 

7年前、兵庫県立粒子線医療センターで育て上げた医療を指宿の地に持ってきました。

それから、あらゆる試行錯誤を繰り返し、陽子線治療の適応の幅を広げて来ました。

 

その間JCIの認証も取得し、昨年は更新することができました。

 

早期乳がんに対する陽子線治療の研究も進み、臨床試験も開始しました。

こちらはメディアにも大変大きく取り上げていただきました。

 

現在、多くの女性芸能人の方が「乳がん」と闘い、国民の皆さんの予防的な意識が一層高まっているように感じます。

「乳がんを早期に発見し、切らずに陽子線で治療を行う」を実現させる為、今後も注力したいと思っています。

 

7年間で出版した、2冊の拙著「がんは治る!時代が来た」「がんは陽子線で治す」も反響をいただき、著者冥利に尽きます。ありがとうございます。

 

 

当んセンターでは、いわゆる「がん難民(*)」になる患者さんに対しても、陽子線治療が役に立てそうな場合、患者さんやご家族とよく話をして、理解していただいた上で治療を行なって来ました。

 

*「がん難民」

もう手遅れだと治療をほどこしてもらえない患者さんや、自分に適切な治療が分からず治療方針に悩む患者さん

 

大学病院や大病院と違い、我々は地方にある陽子線治療に特化した施設です。

その為、職員がそれぞれの患者さんと日々向かい合い、名前を呼んで挨拶を交わすことのできる環境が整っています。

そのような環境が、がん難民と呼ばれる患者さんにも寄り添うことのできる一因と考えます。

 

センターでは、開設当初から一貫して「幸せな医療の提供」を使命に掲げて来ました。

そして、全職員が私の意図を理解し、それらを形にしてくれています。

2017年も変わることなく、究極の「幸せな医療」を目指して精進したいと思っています。

 

 

当こばなしも6年目を迎え、1日100〜200名(UU)の方が、毎日ブログを見て下さっています。

本当にありがたいことです。

 

これからも、全ての人に優しいセンター、世界に誇れるセンターとして、南九州から世界中に幸せを届けます。

その一端として、このこばなしでも情報を発信し続けたいと思っています。