診察や懇話会で患者さんとお話を通して、研究のヒントを得ることがあります。
今回も、ヒントをいただいたのでご紹介します。
遠方から治療に来られている患者さんの多くは、センターに隣接しているホテルに滞在しながら治療を受けられています。
今回、このホテルに滞在していた患者さんから、「指宿市内の砂むし温泉に興味があります。どのように入れば良いですか?」と質問を受けました。
入浴料がだいたい1000円なので、元を取り返そうと長時間入り、その後体調を崩した方を何度も見てきました。
そこで「欲張って、あまり長時間入ってはいけませんよ」とアドバイスしました。
それから少しして「がん患者さんの砂むし温泉(4月にホテル内にも完備)の入り方は、普通の人とは違うのではないか?」「これは研究のテーマになるのではないか?」と考えるようになりました。
とにかく、思いつくとすぐ実行したくなる性分です。
早速、鹿児島大学の後輩の教授に相談したところ、非常にユニークな研究になりそうだと興味を持ってくれました。
砂むし温泉が、がん患者さんにどのような影響を与えるか。
その結果から、どのように利用するのが最適か。
近々、そんな研究が始まります。
大地のエネルギーが湧き出る鹿児島県にある、がん治療施設の特権です。
おぼろげながらに、がん治療に効くと考えてきましたが、今回の研究によりそれを実証し、さらに体に優しい治療につなげていきたいと思っています。
また一つ楽しみが増えました。
結果が出たら、ここでまた報告します。