先日、立て続けに、センターから遠方にお住いの患者さんのセカンドオピニオンを受けました。
いずれもホームページを調べ、私の元にたどり着いたそうです。
講演でも言っているのですが、最近の患者さんの傾向が以前と大きく変わってきているように感じます。
ご本人、ご家族みんなで、その病院で行われている医療を隅々までインターネットで調べてから、セカンドオピニオンに来られる方が増えました。
最近の懇話会では、一生懸命私が話すことをメモしている方がいました。
話が終了して、質疑応答の時間になり、その方が質問されました。
「日進月歩の医療の中でどのように新しいがん治療法を知ったら良いのでしょうか」
これに対して、私は次のように回答しました。
「がん患者さんは真面目な人が多く、よく勉強されます。
しかし、最も大切なことは『知識を得ること』ではなく、
何か自分の体に変化が現れた時に、『どこに相談しに行けば良いかを知ること』です。
インターネット上には、そのような情報が沢山あります」。
2歳の孫娘が、iPadをしている姿を見て、この子達が大きくなった時の社会が想像できません。すごい時代です。
情報化社会とは「情報が諸資源と同等の価値を有し、それらを中心として機能する社会」と定義されているようですが、医療においても「情報が残された命の長さを決める」と言っても過言ではないかもしれません。
「どこを知っているか?」 「誰を知っているか?」
昨今は、真贋見分けのつかない情報が溢れ、何が正しいのか判断が難しい情報社会です。
そんな社会の中で、私はこれからも自分の持つ、自分の正しいと思う情報を発信し続けていきたいと思っています。
正しい情報を発信し、それを得た人が一人でも多く幸せになってほしい。
これからも幸せな医療を、インターネット技術を使い世界中に発信していきます。