チベットから亡命し、ブータン王国の寺院で仏教の教えを説くとある高僧の元に一通の
電報が届きます。
そこには、その高僧の師であり、晩年を海外での布教に捧げ9年前にアメリカで
亡くなった僧の「生まれ変わり」の可能性がある少年が見つかったという内容が
記されていました。
という経緯があって、高僧は早速アメリカに向かい、少年とのに面会を果たします。
そして、その際に高僧は少年に、仏教の開祖であるガウタマ・シッダールター(釈迦)の
誕生を描いた絵本を手渡すのでした。
物語は、以降その「生まれ変わり」を巡る現代のお話と、若き日の釈迦が「悟りを得る」
までに体験した数多のエピソードが並行して描かれていきます。
その意味で、仏教というものに関心を持つ人には一見の価値があるように感じられます。
しかし、本来であれば、こうした内容の作品は、日本を含めたいわゆる「仏教国」の
スタッフによって描かれるのがベストなのでしょう。
しかし、後年の1987年『ラストエンペラー』と同様に、東洋のお話でありながら、
ここでも異教の人・イタリア人監督ベルナルド・ベルトルッチ/の手に委ねられています。
ですから、この辺は仏教国日本の一国民としても、いささか複雑な気持ちに
させられるところです。
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「リトル・ブッダ」 2019年 監督:ベルナルド・ベルトルッチ
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釈迦/キアヌ・リーブス
筆者が承知していた出演俳優さんは、
シッダールタ王子(釈迦)役を演じたキアヌ・リーブス/と
少年の母親役を演じたブリジッド・フォンダ/くらいでした。
テーマといい、出演陣といい、その意味では、結構渋めの構成に
なっています。
また、音楽を担当したのは『ラストエンペラー』でアカデミー作曲賞を
受賞し、本年亡くなった坂本竜一/(1952-2023年)。
監督は、前出のベルナルト・ベルトルッチ/が担当しました。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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