最初この題名に接したとき、「カリート」とは、続く「道」との言葉から、
どこかの土地の名称かと思いました。
ところが、原題が「Carlito's Way」となっている上に、主人公の名前が
「カリート・“チャーリー”・ブリガンテ」と紹介されていて、それで
初めて「(その人物)カリートの道」であることが理解できた次第です。
その「カリート」氏は元麻薬王。
刑期30年のところ、親友の弁護士の尽力もあって、たった5年で出所
したものの、久しぶりのシャバ環境は、あまりにも変わっていて、
カリートは一種の「浦島太郎」状態の心境に陥ります。
~仁義も信義も失くし、麻薬取引では見境いのない殺人が横行、
さらには、かつての仲間は金のために平然と裏切ろうとする~
しかも、生意気で目障りチンピラを始末することにも失敗した、
自身の衰えも思い知らされる有様。
そこで引退も考えるのでしたが、そこへ、親友の弁護士からこんな
頼み事が寄せられます。
~マフィアのボスの脱獄を手伝ってほしい~
カリートは、かつて自分の裁判の際に弁護士として刑を軽くして
くれた恩義もあって断ることができず、結局はその頼みを承諾する
のですがして・・・
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「カリートの道」 1993年 監督:ブライアン・デ・パルマ
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左から)アル・パチーノ /ショーン・ペン/
出演は、主人公カリートに
1972年『ゴッドファーザー』(監督:フランシス・フォード・コッポラ/)
で俄然注目されたアル・パチーノ/
何度かのノミネートの末に、
1992年『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』(監督:マーティン・ブレスト/)
で、やっとAW主演男優賞を獲得しています。
親友の弁護士役は、
2003年『ミスティック・リバー』(監督:クリント・イーストウッド/)
2008年『ミルク』(監督:ガス・ヴァン・サント/)
で、2度のAW主演男優賞に輝くショーン・ペン/
カリートの恋人役には、アカデミー作品賞を獲得した
2011年『アーティスト』(監督:ミシェル・アザナヴィシウス/)
で、主人公の妻を演じて再度注目されるようになったペネロープ・アン・ミラー/
この他にも、ジョン・レグイザモ/ルイス・ガスマン/ジェームズ・レブホーン/
などとともに、ヴィゴ・モーテンセン/も出演していました。
監督は、
1976年『キャリー』(出演:シシー・スペイセク/ほか)
1980年『殺しのドレス』(出演:マイケル・ケイン/ほか)
などのブライアン・デ・パルマ/
流れるようなカメラワークを得意とする監督です。
蛇足ながら、筆者は気が付きませんでしたが、本作のクラブ内のシーンで、
自身もチラッと登場しているとのことです。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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