筆者の場合だと、「コッホ先生」と聞いて、すぐさま連想したのが、
炭疽菌・結核菌・コレラ菌などの発見者として有名なドイツの医学者
である「(ロベルト・)コッホ先生」でした。
ですから、本作の物語も自ずと医学絡みになるものと思い込んでいたのですが、
これがとんと見当違い。
「先生」といっても医師ではなく、なんとイギリス留学を終えて、
ドイツ初の「英語教師」として母校へ赴任した若き「コッホ先生」のことを
言っていました。
実在の人物とのことでしたから、ちょっとそのプロフィールも知って
見ようとWikipedia(日本語版)も覗いてみましたが、紹介されて
いませんでした。(※英語版にはあるようです)
さて、1874年に母校へ赴任したものの、資本者階級の子息が多いこの学校では、
当時「反英主義」に傾倒する生徒たちが多くて、イギリス帰りのコッホ先生を
あまり快くは思わず、授業を真面目に受けようとはしませんでした。
そんなある日、コッホ先生は授業中に突然生徒たちを体育館に向かわせ、
イギリスから持ち帰ったサッカーボールを見せ、当時ドイツではほとんど
知られていなかったサッカーを教え始めるのでした。
初めはやる気のなかった生徒たちも、サッカーの面白さに気付き始めると、
サッカーを通じて英語も積極的に学ぶようになり、フェアプレイの精神と共に
次第に自由と平等の理念をも身につけていくようになるのでした。
こうした変化が本作邦題にある「僕らの革命」ということなのでしょう。
この「コッホ先生」こと、コンラート・コッホ(1846-1911年)はドイツに
おける「サッカーの父」と称される実在の人物とのことですが、この物語は
大幅に脚色されたフィクションである・・・とされている点にはそれなりの
留意が必要かもしれません。
新しいスポーツを自国へ初めて紹介した人物という意味では、
日本へ「ベースボール」(野球)を紹介した正岡子規(1867-1902年)に
似た一面を感じるところです。
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「コッホ先生と僕らの革命」 2019年 監督:セバスチャン・グロブラー/
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「コッホ先生」役は、
2015年『黄金のアデーレ 名画の帰還』(監督:サイモン・カーティス/)
などのダニエル・ブリュール/
ただ、ドイツ映画を観賞する機会が少ない筆者は、本作のスタッフ・
キャストについての知識はほぼほぼ皆無レベルですから、以降は省略。
悪しからずご理解ください。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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