756『リバティ・バランスを撃った男』→西部には伝説が必要 | 映画横丁758番地

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生きているうちに一度は(何度でも)観ておきたい映画について、変幻自在・巧拙緻雑・玉石混淆で書いています。

大物上院議員が西部の田舎町にやって来たのは、この土地の牧場主の葬儀に

出席するためだった。

25年前、上院議員は新米の弁護士で、この町で開業しようとしたが、荒くれ者

リバティ・バランスに身ぐるみを剥がされた。

 

そんな新米弁護士は牧場主に救われ、彼の恋人が給仕を勤める食堂で介抱されたが、

この町では銃が必要と主張する牧場主には正義感から反発する。

折しもこの地方では住民による州昇格運動が起こっていたが、リバティ一味は

運動に反対する牧場主グループの尖兵として暗躍していた。

新米弁護士は報道の自由の志を持つ編集長と協力してリバティ一味との戦いを

決意し、2人は代議員を選出する町民選挙でリバティを破って当選する。

 

だが直後、逆上したリバティは編集長に重傷を負わせる。

一方、牧場主は恋人との結婚を夢見て新居を建てている最中であったが、

恋人が新米弁護士を介抱する姿を見て恋人の弁護士に対する恋心を感じとった。

新聞編集長の重傷を見て、怒りに燃える弁護士は、銃を手に取り、リバティとの

決闘に挑み、見事にリバティ・バランスを仕留める。

 

準州から州への昇格を希望している人たちからは、古くからいる牧場主を

代表する保守的な政治家の対抗馬として、リバティ・バランスを撃った男として

人気を集めた弁護士を推薦するが、本人は乗り気ではない。 

そこで牧場主は弁護士を説得するために、弁護士がリバティ・バランスを殺した

のではなく、別の角度から牧場主がリバティ・バランスを撃っていたことを

告白する。

 

弁護士はリバティ・バランスを射った男として州知事や上院議員、駐英大使、

そして副大統領の候補にまで上り詰める大物政治家となる。

しかし嘘を突き通せない本人は新聞社に事実を公表するのだが、西部には

伝説が必要、として事実は握りつぶされるのであった。

 

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「リバティ・バランスを撃った男」 1962年 監督:ジョン・フォード/  

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リー・マーヴィン/ジェームズ・ステュアート/ジョン・ウエィン/

 

出演は、オスカー俳優の共演となりました。

1969年『勇気ある追跡』(監督:ヘンリー・ハサウェイ/)

でアカデミー主演男優賞のジョン・ウェイン

 

1940年『フィラデルフィア物語』(監督:ジュージ・キューカー/)

で獲得のジェームズ・ステュアート

 

1965年『キャットバルー』(監督:エリオット・シルヴァースタイン/)

で獲得のリー・マーヴィン

 

共演は、『サイコ』(監督:アルフレッド・ヒッチコック/)

で、ジャネット・リーの妹を演じたヴェラ・マイルズ

 

名脇役のエドモンド・オブライエン

1954年『裸足の伯爵夫人』(監督:ジョセフ・L・マンキーウィッツ/)

でアカデミー助演男優賞のエドモンド・オブライエン/

 

1960年『バッファロー大隊』(監督:ジョン・フォード/)

1960年『スパルタカス』(監督;スタンリー・キューブリック/)

などのウディ・ストロード

 

1939『駅馬車』(監督:ジョン・フォード/)

などのジョン・キャラダイン/

 

1952年『真昼の血統』(監督;フレッド・ジンネマン/)

など西部劇の悪役が印象的なリー・ヴァン・クリーフ

 

監督は「西部劇の神様」との評価もあるジョン・フォード

1935年「男の敵」(出演:ジョン・ウェイン/ほか)

1940年「怒りの葡萄」(出演:ヘンリー・フォンダ/ほか)

1941年「わが谷は緑なりき」(出演:ウォルター・ピジョン/ほか)

1952年「静かなる男」(出演:ジョン・ウェイン/ほか)

でアカデミー監督賞を史上最高の4回受賞しています。

 

アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。

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