新堂隼人、ピアノ製作者のブログ in ドイツ -42ページ目

Thema: Tanz

金曜日の午後。最近は春が近付いているためか天気が良い日が多くて嬉しい。

今日はFKS(Spezialfachkunde)という授業のテーマがTanztypen(舞踏の型)でした。舞踏は次の3種類に分ける事が出来ます。

a) Schreiten - Hüpfen (schreiten: ゆっくりと・歩調正しく・大またに歩く、Hüpfen: ちょっと飛ぶ)
 
 - Schreittanz: ゆっくり、そして単純拍子(2分の2や4分の4拍子)で書かれた静かな舞踏。
  例:Pavane(4/4 Takt), Allemande(4/4)など。
 - Spring oder Drehtanz (跳躍または回る舞踏): 速く、そして複合拍子(最も多いのは3拍子)で書かれた舞踏。
  例:Galliarde(3/2 Takt), Courante(3/2), Gigue(6/8)など。
  
b) Höfischer Tanz (宮廷風の舞踏)
 - höfuscher Tanz: 全盛期は16~18世紀。豪華で堂々としている(prunkvoll und repräsentativ)
 - Nationaltanz(民族舞踏): 19世紀。Polka, Furiant(ボヘミアの舞踏), Mazurka, Cancan(カンカン踊り)。20世紀 にはブルース、サンバなどがあらわれる。

c) Gruppen-Paartanz - Einzelpaartanz
 - ポロネーズなどがふくまれる。




不測の事態

「不測の事態」はどこでも誰にでも起こる可能性があります。
予想が出来ないから「不測」なのであって、そういう時にこそ本性が出るのかも知れません。

実は昨日、少し大きな「紛失」をしました。それに気付いたのは家を出る時。朝あまり時間がなかったので、「帰ってからゆっくり探そう」と思っていたんです。そして帰宅して探してみるのですが出てきません。最後に見たのは火曜日の朝。

…少し整理してみると火曜日の朝は友人の車で職業学校に向かい、授業を受けて、再び友人の車で帰宅しているので、そんなに探さなければならない範囲は広くありません。そして思いつく所は探し、色々聞いて回ったのですが出てきません。

さすがに少し焦ったんです。そして、そんな時に考える事があります。
それは「あの人だったら何て言うだろう」ということ。


同じような気持ちになって話を聞いてくれるかもしれない。
笑い飛ばしてくれるかもしれない。
トンチンカンな言葉で僕を困らせるかもしれない。
何も言わずに珈琲をごちそうしてくれるかもしれない。
事情を聞いてくれた上で最善の策を練ってくれるかもしれない。


人それぞれで「不測の事態」への対処の仕方が違うのは当然ですが、僕から見たら「こんな事態で笑ってるってすごいなあ」と思う友人もいたりするわけで、メキシコの友人は「失恋したらどうするかって?いっぱい飲んで次の日には忘れてるよ!」というくらいに、悩んでいる姿を見たことがないんです。

そんな皆の姿や言葉を想像するたびに、「まあ大したことじゃないか」と思うんです。

そして今回思ったのは、僕は不測の事態を笑い飛ばすことはできないけど、割と冷静でいられるものだなということ。

「どうにもならないことに悩んでも仕方がない。」そんな心境です。









湿度の話。

今通っているドイツの職業学校の授業に「Werkstoffkunde(ヴェルクシュトッフクンデ)」という科目があります。
ピアノ製作に使用される材料について学びます。

その中で「湿度」についての授業がありました。

湿度には「相対湿度(relative Luftfeuchtigkeit)」と「絶対湿度(absolute Luftfeuchtigkeit)」があります。
絶対湿度とは、今現在の周囲にある水蒸気の量です。

普段ニュースなどで言われるのは「相対湿度」で、日本海側では特に高く70%を超える地域もあります。
しかしこの70%というのは何の数字なのでしょうか。
これは空気中の「70%が水分」というわけではありません。

相対湿度を理解するにはもう1つ、「飽和水蒸気量(maximale Luftfeuchtigkeit)」という言葉が大切です。
これは何かというと、「空気中に安定して存在できる水蒸気の量の限界」なのです。求める式は複雑なので省きますが、例えば気温10度では9,39(g/m³)、50度では82,8(g/m³)というように飽和水蒸気量が求められます。

話を戻すと、この飽和水蒸気量と絶対湿度の割合を相対湿度と言います。
要するに「今日は湿度が30%です」というのは、もし気温が10度であるならば、

9,39×0,30=2,817(g/m³)

自分の周りの空気1m³中に2,817gの水分があるという事です。