親の躾と仕事への影響 | 【余計なお世話ですが】主婦力プロデューサーのブログ

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50歳を過ぎると、だんだん人生の答え合わせができるようになってきたと感じる。

テーマの「琴さん」というのは母の名前。早くに他界したので、子育て論を聞いたことはないけれど、その作品が「私」というものだとすれば、私を通して検証してみようかなと。

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母親は、普段ホントに口うるさくて
箸の上げ下ろしや茶碗の持ち方、
歩き方や姿勢はもちろん、
言葉のチョイスや表情に至るまで
挙げたらキリがないくらい
いつもいつも注意されていた。

すべては
「どこに行っても恥ずかしくないように」
との思い。
「恥ずかしい」の基準がどこにあるのか
聞いたことはなかったけど。


今でこそ、よく笑顔がいいと言われるけど、
実は子どもの頃は、いつもブスッとしていた。
「ほら、また口尖らせて」と
よく注意されてたなー。
「口角あげなさい」もしょっちゅう。


子どもの頃は、
うるさいなーとしか思ってなかったけど、
社会に出てみたら、本当に役立ったなー。
 

20代の時、
ある仕事上の懇親会で印象的なことがあった。
 
大手企業のお偉いさんに、
大手広告代理店の面々、
その他色んなスタッフで30人くらいはいた
座敷での宴会でのこと。
 
始まりの挨拶の後、
皆で立ち上がって乾杯をした。

乾杯、乾杯と、皆がグラスを手に歩き回る。
その時、私のところに
代理店のチーフがやってきてこう言った。
 
「あんたは乾杯の時、
座布団をよけて立っていたね。
俺はちゃんと見てたよ。
座布団の上に乗ったままの人が多かったけどね。
ほら、あそこにいるマナー講師もそう。
座布団の上に突っ立ってた。
あれは上っ面のマナー講師だね。」
 

ひゃーっ、怖っ!!
だ、誰がどこで見てるか分からんなぁと。
 
座布団マナーがそんなに大切なことかは
いまひとつピンと来なかったけど、
こんな振る舞いを見ただけで、
仕事への評価が変わったらたまらんなぁと
この後肝に命じた。

と同時に、
特に意識せずに振舞えている自分は
それだけ生活習慣について
親が鍛えてくれていたからだと感謝したな。
  

生活習慣が身についているということは
それだけ愛情を受けて育てられている、
それが見えることなんだと思う。
 
躾とは、美しいという字がついているように、
相手に不快感を与えないということ。 
そうやって「メタ認知」を鍛えている人は
相手への思いやりを持つことができ、
そして人としての信頼性も高まるのだと思う。

この後も私は仕事上で、
ずいぶん上の方々に可愛がってもらった。
お陰で仕事もスムーズに進められたし、
面白い仕事もたくさん経験させてもらった。
 
今のように女性活躍なんて言葉はなかったけど、
どこの職場でも、
本当に好きなように仕事させてもらったなぁ。


「社会に出て困らないように」
 

人がどういうところで
その人の価値を判断しているのか、
箸の上げ下ろしがそんなことと関係あるのか、
子どもの頃は分からなくて苦しかったけど、
今は本当にありがたいと思う。
 
 
マナーは知識としてある間はめんどくさいけど、
子どもの頃に身につけていれば
それはいつか無意識下になり、
そうなれば、もうめんどくさいと思うこともない。
 

そのためには、少々うるさがられようとも、
言い続けたが勝ちだなーと思う。

パパさん、ママさん、頑張ってね!



※余談
写真は草間彌生さんの初カボチャ。
福岡市で作ったこの作品が全ての屋外作品の始まりなんだそう。