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映画横丁758番地

生きているうちに一度は(何度でも)観ておきたい映画について、変幻自在・巧拙緻雑・玉石混淆で書いています。

アガサ・クリスティの小説の中登場する名探偵「エルキュール・ポワロ」

シリーズの一作品で、原作小説のタイトルは『Evil Under the Sun』とあり、

日本語の題名なら「白昼の悪魔」とのことです。

これが映画化されて、日本語でのタイトルを『地中海殺人事件』と

しています。

 

おそらくは、これは映画化された前作『オリエント急行殺人事件』が

ヒットし、作品的にも評価されたもあって、それに倣っての『○○殺人事件』

という邦題パターンを踏襲したということなのでしょう。

 

評価は人さまざまなのでしょうが、作品の出来栄えについては筆者的には

『オリエント急行殺人事件』の方が気に入っています。

なぜなら、本作では遺跡においての落石など、どのような方法でそれが

起きたのかなどの点において、いささかの説明不足を感じたり、はたまた、

描かれた犯行工作をうまく実行するのは、筆者的にはちょっと

苦しい感じがしてしまったからです。

 

それに、配役陣も『オリエント急行殺人事件』の方が、筆者は華がある

印象を持ちましたが、それに比べると、本作の方はやや地味っぽく

感じられました。

 

さて、こうした謎解き作品の物語は、どうしても複雑になるのが宿命

ですが、本作もその例外にはなっていない印象を持ちました。

 

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「地中海殺人事件」 2019年 監督:ガイ・ハミルトン  

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 ポワロ役)ピーター・ユスティノフ/

 

名探偵エルキュール・ポワロ役には、

1960年『スパルタカス』(監督:スタンリー・キューブリック/)

1964年『トプカピ』(監督:ジュールス・ダッシン/)

で二度のAW助演男優賞を獲得した名優ピーター・ユスティノフ

 

1969年『ミス・ブロディの青春』(監督:ロナルド・ニーム)

1978年『カリフォルニア・スイート』(監督:ハーバート・ロス/)

前作でAW主演女優賞、後作で同助演女優賞に輝いた、

これまた名優のマギー・スミス

 

この他にも女優陣では、

1969年『女王陛下の007』(監督:ピーター・ハント/)

などのダイアナ・リグ

 

1969年『ジュ・テーム・モワ・ノン・ブリュ』(監督:セルジュ・ゲンスブール/)

などのジェーン・バーキン

ゲンスブールが作詞・作曲した同名アルバムを映画化した作品との案内が

ありましたが、幸か不幸か筆者は未見です。

 

男優陣は、

1951年『砂漠の鬼将軍』(監督:ヘンリー・ハサウェイ/)

で、“砂漠の狐”と異名をとりながらも、ヒトラー暗殺計画に加担したとして

悲劇的な最期を遂げたドイツ軍元帥エルヴィン・ロンメルを

見事に演じきったジェームズ・メイソン

 

1968年『猿の惑星』(監督:フランクリン・J・ジャフナー/)

で、猿族の考古学者コーネリアス役や、

1972年『ポセイドン・アドベンチャー』(監督:ロナルド・ニーム/)

で、船員のボーイ役を演じている個性派の俳優ロディ・マクドウォール

 

監督は、

1964年『007 ゴールドフィンガー』(007=ジョーン・コネリー/)

1971年『007 ダイヤモンドは永遠に』(007=ショーン・コネリー/)

1973年『007 死ぬのは奴らだ』(007=ロジャー・ムーア/)

1974年『007 黄金銃を持つ男』(007=ロジャー・ムーア/)

などの作品で、よく知られるガイ・ハミルトン/が務めています。

 

アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。

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筆者の場合だと、「コッホ先生」と聞いて、すぐさま連想したのが、

炭疽菌・結核菌・コレラ菌などの発見者として有名なドイツの医学者

である「(ロベルト・)コッホ先生」でした。

ですから、本作の物語も自ずと医学絡みになるものと思い込んでいたのですが、

これがとんと見当違い。

 

「先生」といっても医師ではなく、なんとイギリス留学を終えて、

ドイツ初の「英語教師」として母校へ赴任した若き「コッホ先生」のことを

言っていました。

実在の人物とのことでしたから、ちょっとそのプロフィールも知って

見ようとWikipedia(日本語版)も覗いてみましたが、紹介されて

いませんでした。(※英語版にはあるようです)

 

さて、1874年に母校へ赴任したものの、資本者階級の子息が多いこの学校では、

当時「反英主義」に傾倒する生徒たちが多くて、イギリス帰りのコッホ先生を

あまり快くは思わず、授業を真面目に受けようとはしませんでした。

 

そんなある日、コッホ先生は授業中に突然生徒たちを体育館に向かわせ、

イギリスから持ち帰ったサッカーボールを見せ、当時ドイツではほとんど

知られていなかったサッカーを教え始めるのでした。

 

初めはやる気のなかった生徒たちも、サッカーの面白さに気付き始めると、

サッカーを通じて英語も積極的に学ぶようになり、フェアプレイの精神と共に

次第に自由と平等の理念をも身につけていくようになるのでした。

こうした変化が本作邦題にある「僕らの革命」ということなのでしょう。

 

この「コッホ先生」こと、コンラート・コッホ(1846-1911年)はドイツに

おける「サッカーの父」と称される実在の人物とのことですが、この物語は

大幅に脚色されたフィクションである・・・とされている点にはそれなりの

留意が必要かもしれません。

 

新しいスポーツを自国へ初めて紹介した人物という意味では、

日本へ「ベースボール」(野球)を紹介した正岡子規(1867-1902年)に

似た一面を感じるところです。

 

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「コッホ先生と僕らの革命」 2019年 監督:セバスチャン・グロブラー/  

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「コッホ先生」役は、

2015年『黄金のアデーレ 名画の帰還』(監督:サイモン・カーティス/)
などのダニエル・ブリュール

 

ただ、ドイツ映画を観賞する機会が少ない筆者は、本作のスタッフ・

キャストについての知識はほぼほぼ皆無レベルですから、以降は省略。

悪しからずご理解ください。

 

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最初この題名に接したとき、「カリート」とは、続く「道」との言葉から、

どこかの土地の名称かと思いました。

ところが、原題が「Carlito's Way」となっている上に、主人公の名前が

「カリート・“チャーリー”・ブリガンテ」と紹介されていて、それで

初めて「(その人物)カリートの道」であることが理解できた次第です。

 

その「カリート」氏は元麻薬王。

刑期30年のところ、親友の弁護士の尽力もあって、たった5年で出所

したものの、久しぶりのシャバ環境は、あまりにも変わっていて、

カリートは一種の「浦島太郎」状態の心境に陥ります。

 

~仁義も信義も失くし、麻薬取引では見境いのない殺人が横行、

 さらには、かつての仲間は金のために平然と裏切ろうとする~

しかも、生意気で目障りチンピラを始末することにも失敗した、

自身の衰えも思い知らされる有様。

 

そこで引退も考えるのでしたが、そこへ、親友の弁護士からこんな

頼み事が寄せられます。 

~マフィアのボスの脱獄を手伝ってほしい~

カリートは、かつて自分の裁判の際に弁護士として刑を軽くして

くれた恩義もあって断ることができず、結局はその頼みを承諾する

のですがして・・・

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「カリートの道」 1993年 監督:ブライアン・デ・パルマ  

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左から)アル・パチーノ /ショーン・ペン/

 

出演は、主人公カリートに

1972年『ゴッドファーザー』(監督:フランシス・フォード・コッポラ/)

で俄然注目されたアル・パチーノ

何度かのノミネートの末に、

1992年『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』(監督:マーティン・ブレスト/)

で、やっとAW主演男優賞を獲得しています。

 

親友の弁護士役は、

2003年『ミスティック・リバー』(監督:クリント・イーストウッド/)

2008年『ミルク』(監督:ガス・ヴァン・サント/)

で、2度のAW主演男優賞に輝くショーン・ペン

 

カリートの恋人役には、アカデミー作品賞を獲得した

2011年『アーティスト』(監督:ミシェル・アザナヴィシウス/)

で、主人公の妻を演じて再度注目されるようになったペネロープ・アン・ミラー

 

この他にも、ジョン・レグイザモルイス・ガスマンジェームズ・レブホーン

などとともに、ヴィゴ・モーテンセン/も出演していました。

 

監督は、

1976年『キャリー』(出演:シシー・スペイセク/ほか)

1980年『殺しのドレス』(出演:マイケル・ケイン/ほか)

などのブライアン・デ・パルマ

流れるようなカメラワークを得意とする監督です。

蛇足ながら、筆者は気が付きませんでしたが、本作のクラブ内のシーンで、

自身もチラッと登場しているとのことです。

 

 

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原作小説の題名はMoby Dick」モビィ・ディック)。

アメリカの小説家ハーマン・メルヴィルの小説です。

 

かつて足を食いちぎった白い鯨を「モビィ・ディック」と呼び、

復讐すべく執念を燃やす捕鯨船の船長・エイハブが主人公です。

船乗りたちにも、その「白鯨」を追うことを誓わせて復讐の航海に出ました。

 

そして、長い航海の末に遂に宿敵の白鯨の巨大な姿を見つけます。

そこで繰り広げられた激突はまさに死闘そのもの。

ただ、とどめを刺すにはいたらず「白鯨」は再び海中へと姿を消しました。

 

しかし、再び姿を現したとき、今度は「白鯨」が真っ向からエイハブ船長に

挑みかかるのでした。

 

原作者ハーマン・メルヴィル(1819-1891年/72歳没)にも少し触れておきましょう。

1840年に捕鯨船の乗組員となりましたが、きびしい環境に嫌気が差して仲間と脱走。

その後の紆余曲折を経て、1843年、アメリカ海軍の水兵に採用。

暮らしに余裕の出来たハーマンは文筆業で身を立てようと、当時流行していた

海洋小説に手を染め、1845年に処女作『タイピー』を発表。

 

1851年、『白鯨』を発表するなど精力的に創作活動を続けるが、諸作品はことごとく

評価されることはなく、文筆で身を立てることは出来ませんでした。

また家庭的にも、長男のピストル自殺、自宅の焼失、次男の出奔客死などの不幸が

続いたようです。

 

なお、こんな紹介もありました。

~存命中は『白鯨』など主な作品はあまりの悲劇性、象徴性のためにまともな評価はされず、

 本人はずっと税関で働いて暮らしを立てていた~

では、『白鯨』が注目されたのは?

~難解な作風のため、一部の愛好者を除いて無視され続けていたメルヴィルの作品は、

 死後30年を経た1921年に再評価の動きがおこる~

 

映画化は、その「再評価」からさらに35年後、メルヴィルの死からは実に65年後の

出来事ということになります。

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「白鯨」 1956年 監督:ジョン・ヒューストン/  

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 (エイハブ船長)グレゴリー・ペック

 

出演は、エイハブ船長役にグレゴリー・ペック

1962年『アラバマ物語』(監督:ロバート・マリガン/)

で、AW主演男優賞も獲得した人気と演技力を兼ね備えた名優でした。

 

「モビィ・ディック」との死闘で、たった一人生き残る乗組員役には、

1954年『道』(監督:フェデリコ・フェリーニ/)

などのリチャード・ベイスハート

 

乗組員役には、

1951年『クォ・ヴァディス』(監督:マーヴィン・ルロイ/)

などのレオ・ゲン

1956年『アレキサンダー大王』(監督:ロバート・ロッセン)

などのハリー・アンドリュース

 

また、神父役で、

1941年『市民ケーン』という永遠の名作で監督・主演を務めた

天才映画人のオーソン・ウェルズ/も顔を見せていました。

 

監督は、

1948年『黄金』(出演:ハンフリー・ボガート/ほか)

で、AW監督賞を獲得したジョン・ヒューストン

俳優としても数多の作品に出演しています。

 

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アガサ・クリスティの1962年『鏡は横にひび割れて』

(原題:The Mirror Crack'd from Side to Side)を原作とした作品ですが、

本作の探偵役は灰色の頭脳でお馴染みの「エルキュール・ポワロ」ではなく、

老婦人ミス・ジェーン・マープルが務めます。

 

物語はマープルが住む田舎町にハリウッドの映画撮影隊が長期滞在する

ところから始まります。

久しぶりに映画に復帰することになった往年の大女優や映画監督である

その夫などがこの地に来て、村の人々を招いて盛大なパーティを開催。

 

そこへ、今回の映画作品のプロデューサーが女優である妻を伴って

現れました。

本作品でその往年の大女優と共演する運びになっているのです。

しかし、二人の女優が犬猿の仲であることは、業界でも周知の事実で、

トラブルが懸念されました。

 

そしてパーティーの真っ最中、二人の女優が互いの存在に気が付いた時、

村の女性が突然倒れ、急死してしまいます。

戦時中に大女優の慰問公演を見て感動したことを、当の大女優に興奮気味に

語っていた最中でした。 

検死の結果は、死因はカクテルに混入された毒によるものと判明。

 

一連の経緯を踏まえたミス・マープルは推理力を駆使することで、

事件の真相解明に乗り出すのでした。

 

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「クリスタル殺人事件」 1980年 監督:ガイ・ハミルトン  

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左から)キム・ノバク/ロック・ハドソン/

    エリザベス・テイラー/トニー・カーティス/

 

殺人事件の真相解明に取り組むミス・パープル役は、

1945年『ドリアン・グレイの肖像』(監督:アルバート・リューイン/)

でもAW助演女優賞にノミネートされたアンジェラ・ランズベリー

 

主演復帰を目指すアメリカ人大女優の役は、

1960年『バターフィールド8』(監督:ダニエル・マン/)

1966年『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』(監督:マイク・ニコルズ/ )

両作品で二度にわたりAW主演女優賞を獲得したエリザベス・テイラー

 

その夫でハリウッドの映画監督役は、

1956年『ジャイアンツ』(監督:ジョージ・スティーヴンス/)

でAW主演男優賞にノミネートされたロック・ハドソン

 

妻(女優)の出番を増やそうと画策する映画プロデューサー役は、

1958年『手錠のまゝの脱獄』(監督:スタンリー・クレイマー/)

で同じくAW主演男優賞にノミネートされたトニー・カーチス

 

往年の大女優とは犬猿の仲のグラマーな女優には、大傑作と評価される

1958年『めまい』(監督:アルフレッド・ヒッチコック/)

で謎に満ちた女性を演じたキム・ノバク

 

ただ、どなたにチョイ古感が漂っていたのは、いささか残念な気分でした。

 

その他にも、映画監督に思いを寄せる助手役に、

1965年『ドクトル・ジバゴ』(監督:デヴィッド・リーン/)

などのジェラルディン・チャップリン

 

また、ミス・マープルの甥で、叔母の助けを借りながら事件の捜査を

しているロンドン警視庁の主任警部役には、

1973年『ジャッカルの日』(監督:フレッド・ジンネマン/)

で、殺し屋ジャッカルを演じ、大きな注目を集めたエドワード・フォックス

 

さらには、小さな役ですが、

007にも出演しているチャールズ・グレイ

後にその007ジェームズ・ボンドをえんじることになる

ピアース・ブロスナン/

 

監督は、007シリーズの監督としても知られるガイ・ハミルトン

ちなみに以下の作品を監督しています。

1964年『007 ゴールド・フィンガー』(007役:ショーン・コネリー/)

1971年『007 ダイヤモンドは永遠に』(007役:ショーン・コネリー/)

1973年『007 死ぬのは奴らだ』(007役:ロジャー・ムーア/)

1974年『007 黄金銃を持つ男』(007役:ロジャー・ムーア/)

 

 

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ニューヨークの下町ブロンクス。

文学の才能を持つ16歳の黒人少年は、友人たちにそそのかされて、とある

アパートの一室に忍び込んだものの、あわてたために自分の荷物である

リュックを忘れてきてしまいました。

ところが後日、手元に戻ってきたリュックの中の自分の創作ノートには

なんと赤字で批評がされていたのです。

 

忍び込んだ部屋の持ち主は老作家だったのです。

しかも、処女小説でピュリツァー賞を受賞し、次回作を期待されながら姿を

消したというかなり謎めいた人物です。

少年はそうした老人に興味を持ち、作文を持ち込んで強引に添削を頼み込みました。

次第に腕を上げた少年は老作家の部屋で書いた文章を学校の作文コンテストに

提出します。

 

ところが、学校側が急速に上達していく少年の文章力を怪しみ、提出された

作文を「盗作」と決めつけたことで、少年は退学処分の危機に追い込まれて

しまいます。

 

そして、作文コンテストの当日に老作家は学校に姿を見せ、少年の苦境を

救うのでした。

やがて少年の卒業が近づいたある日のこと、一人の弁護士が少年の前に

現れて、こんなことを告げるのでした・・・

 

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「小説家を見つけたら」 2000年 監督:ガス・ヴァン・サント/  

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左から)ロブ・ブラウン/ショーン・コネリー/

 

出演は、当初の「007」シリーズで一躍名を上げ、後の

1987年『アンタチャブル』(監督:ブライアン・デ・パルマ/)

でAW助演男優賞を獲得したショーン・コネリー

 

文才ある黒人少年役は、ロブ・ブラウン

2005年『コーチ・カーター』(監督:トーマス・カーター)

2007年『レッスン!』(監督:リズ・フリードランダー/)

2018年『クリミナル・ミッション』(監督:ジャッキー・アール・ヘイリー/)

などの作品にも出演しているそうですが、残念ながら筆者はあまりよく知りません。

 

少年の教授役には、

1984年『アマデウス』(監督:ミロス・フォアマン/)

で、天才・モーツァルトのライバルとなった音楽家・サリエリを演じ、

見事AW主演男優賞に輝いたF・マーリー・エイブラハム

 

他にも

1993年『ピアノ・レッスン』(監督:ジェーン・カンピオン/)

でAW助演女優賞を獲得したアンナ・パキン/

 

弁護士役で、

1997年『グッド・ウィル・ハンティング』(監督:ガス・ヴァン・サント/)

でAW脚本賞を受賞し、同主演男優賞にもノミネートされたマット・デイモン

 

監督は、

2012年『プロミス・ランド』(出演:マット・デイモン/ほか)

などのガス・ヴァン・サント/が務めました。

 

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俳優夫妻の豪邸に居候している私立探偵が、ある日その俳優夫妻の

夫から、とある女性に封筒を届けるよう依頼されます。

しかし、出かけてみると教えられた住所にその女性は不在なばかりか、

中にいた瀕死の男から銃撃されてしまいます。

 

そして、絶命したその男の正体が元刑事であることを知った探偵は、

真相を探るべくその男の家を訪れますが、そこを家探ししていると、

今度はなんと警官が踏み込んできたのです。

なにがどうなっているのだ。

 

意外な展開が待っているわけですが、何と言っても、やはり出演者の

豪華さが本作のウリの一つでしょう。

 

ということで、今回は作品の展開よりも、むしろ共演陣の豪華ぶりに

ついて筆を進めることになりました。

悪しからず御了承ください。

 

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「トワイライト 葬られた過去」 1998年 監督:ロバート・ベントン/  

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上から)スーザン・サランドン/

    ジーン・ハックマン/ポール・ニューマン/

 

まずは、

1986年『ハスラー2』(監督:マーティン・スコセッシ/)

でAW主演男優賞に輝いたポール・ニューマン

 

1995年『デッドマン・ウォーキング』(監督:ティム・ロビンス/)

で、つまり夫の監督作品でAW主演女優賞を獲得したスーザン・サランドン

 

1971年『フレンチ・コネクション』(監督:ウィリアム・フリードキン/)

1992年『許されざる者』(監督:クリント・イーストウッド/)

前者で主演男優賞、後者で助演男優賞と、二度のAW賞に輝くジーン・ハックマン

 

1993年『私に近い6人の他人』(監督:フレッド・スケピシ/)

でAW主演女優賞にノミネートされたストッカード・チャニング

 

2005年『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』(監督:ジェームズ・マンゴールド/)

で、主人公であるカントリー歌手ジョニー・キャッシュの2人目の妻となった

歌手ジューン・カーターを演じAW主演女優賞を獲得したリース・ウィザースプーン

 

1985年『マーフィのロマンス』(監督:マーティン・リット/)

ではAW主演男優賞候補にもなったジェームズ・ガーナー

 

2015年『スポットライト 世紀のスクープ』(監督:トム・マッカーシー/)

で新編集長役を演じ、デトロイト映画不評化協会賞助演男優賞を受賞した

リーヴ・シュレイバー

 

監督は、

1980年 『クレイマー、クレイマー』(出演:ダスティン・ホフマン/ほか)

でAW監督賞に輝いたロバート・ベントン

脚本家でもあり、

1980年『クレイマー、クレイマー』でAW脚色賞を、

1985年 『プレイス・イン・ザ・ハート』でAW脚本賞をそれぞれ獲得しています。

 

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タイトルの『胸に輝く星』とは、もちろん保安官の「胸に輝く星」、

つまり保安官バッジのことを言っています。

原題の「The Tin Star」も、直訳すれば「ブリキの星」ほどの

意味合いになるようです。

 

日本語では一律に「保安官」としている役職も、実際には数多の

呼び方や役割に分かれて一律ではないようですが、映画作品を通じての

日本では、その内でも「シェリフ」と「マーシャル」が比較的よく

見聞きされているのかもしれません。

 

厳密な区別は微妙で難しいところもあるようですが、日本では一般的に

「シェリフ=地元保安官」、「マーシャル=連邦保安官」ほどの

受け止めになることが多いようです。

 

それはさておき、物語は以下のように運びます。

西部のある町の保安官事務所に、1人の髭面の男が馬の背に男の死体を

乗せてやってきました。

その男は、若い保安官に賞金首を捕えてきたと言い、賞金を要求します。

それに対して若い保安官は、賞金は死体の男が犯人であることが確認される

までは支払われないと告げ、そのため男は賞金が届くまでその町に留まる

ことになります。

そして、男は拳銃さばきのあまり得意でない若い保安官に指南を行なったり

しながら、賞金の到着を待つのでした。

 

ちなみに、ここで描かれる「若い保安官」は「シェリフ」です。

 

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「胸に輝く星」 1957年 監督:アンソニー・マン/  

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 左から)アンソニー・パーキンス/ヘンリー・フォンダ/

 

この町で賞金を待つことになる男に、

1956年『十二人の怒れる男』(監督:シドニー・ルメット/)

で、有罪の心証を強く抱いた他の陪審員たちに対して、一人冷静にさらなる

話し合いを提案する陪審員8番を演じたヘンリー・フォンダ

 

新米保安官には、

1960年『サイコ』(監督:アルフレッド・ヒッチコック/)

で、あの「ノーマン・ベイツ」を演じたアンソニー・パーキンス

 

この他に、ベッツィ・パーマージョン・マッキンタイア/など。

 

そして、悪漢役には、そうした演技では定評のあるネヴィル・ブランド/

そして、リー・ヴァン・クリーフ/

 

監督は、

1950年『ウィンチェスター銃’73』(出演:ジェームズ・スチュアート/ほか)

などのアンソニー・マン

1960年『スパルタカス』(出演:カーク・ダグラス/ほか)の当初の監督で

ありながら、主演で製作総指揮のダグラスと衝突し解任された出来事は、

その後を埋めたのがあの天才スタンリー・キューブリック/だったこともあって、

割合知られたエピソードになっているようです。

 

 

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「強盗コメディ」とも言うのでしょうか。

お話はは、とある男がアフリカ某国の大使から、博物館に収容されている大きな

ダイヤモンド「サハラの石」の奪取を依頼されるところから始まります。

仲間を集め、入念な下準備の末にダイヤを盗み出したところまでは良かった。

 

ところが、ダイヤを運んでいた仲間が警察に見つかってしまい、万事休した彼は

やむを得ずそのダイヤを飲み込んでしまった。

この仲間は、その後なんとか救出されたものの、「サハラの石」は逮捕され

拘置された警察署の留置所に隠したという。

 

だったら、やることは一つ。

そこで数日後のこと、四人の仲間はダイヤを手に入れるため、ヘリで警察署を

襲いました。

ところがアレッ! そこには目的のダイヤはありません。

かくして「サハラの石」を行き先を探り出し、そして取り返すための

忙しい行動が始まるのでした。

 

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「ホット・ロック」 1972年 監督:ピーター・イェーツ/  

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左から)ポール・サンド/ロン・リーブマン/

    ロバート・レッドフォード/ジョージ・シーガル/

 

出演は、

1976年『大統領の陰謀』(監督:アラン・J・パクラ)

などの人気大スター・ロバート・レッドフォード

 

1966年『バージニア・ウルフなんかこわくない』(監督:マイク・ニコルズ)

では、アカデミー助演男優賞にノミネートされたジョージ・シーガル

 

1979年『ノーマ・レイ』(監督:マーティン・リット/)

などのロン・リーブマン

 

怪しさプンプンの国連大使役には、

1986年『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』(韓国:クリント・イーストウッド/)

などのモーゼス・ガン

 

1966年『ローマで起った奇妙な出来事』(監督:リチャード・レスター/)

などのゼロ・モステル

 

監督は。

1968年『ブリット』(出演/スティーヴ・マックィーン/ほか)

などのピーター・イェーツ/が務めました。

 

 

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本作については、以下の説明を見つけました。

~単独犯だった犯人が罪の軽減を目的として、知人4人を共犯者に仕立てた

 冤罪事件の「八海事件」(1951年)を扱ったノンフィクション、

 正木ひろし著 『裁判官 ―人の命は権力で奪えるものか―』を原作として

 製作された~

 

さらには、

~タイトルはソ連での自白強要と粛清の惨状を告発したユダヤ人ジャーナリスト

 であるアーサー・ケストラーの同名小説からとられたものであり、冤罪事件の

 恐ろしさをリアルに描いてずさんな警察の捜査を告発し、社会派映画の

 代表的傑作となった~

 

つまり当時の原作者は、いわば「正義の弁護士」だったことになりますが、

後年になこんなことも演じました。

~とある裁判において「証拠捏造」を疑われ、そのために翌年に名誉棄損で起訴。

 それは一審、控訴審とも有罪判決で、本人は上告中の1975年、満79歳で他界した~

 

そういう意味では、本作は「思想映画」もどきの一面を有しているのかもしれません。

 

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「真昼の暗黒」 1956年 監督:今井正  

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 左から) 織田政雄/ 草薙幸二郎/

 

出演者は多彩です。

友人の証言によって殺人事件の首謀者に仕立て上げられる主人公に

草薙幸二郎

複数犯を疑う刑事から問い詰められ、仲間の4人を共犯に仕立てる

証言を殺人事件の犯人役を松山照夫

 

冤罪事件で有名な弁護士役に内藤武敏/

その他を、

左幸子山村聡菅井一郎夏川静江飯田蝶子殿山泰司山茶花究

下元勉加藤嘉中山栄二織田政雄芦田伸介織本順吉清水元

久松保夫/など、そうそうたる顔ぶれになっています。

ただ、その「そうそうぶり」は一定以上の年配者でないと実感できない

のかもしれませんが。

 

監督は、イタリア映画におけるネオ・リアリズムの影響を受けた

映画監督の一人とされる今井正/が務めました。

日本共産党員でもあり、その意味でも本作はやはり一種の「思想映画」

もどきの評価二なるのかもしれません。

 

アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。

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