北加発:アメリカ合州国、教育、人々、その他、なんでも -5ページ目

Impacted CSU Campuses(満杯の大学)

カリフォルニアの州立大学が直面したいる問題については、これまでも、お伝えしてきましたが、状態は予想よりもずっと深刻なようです。この財政危機に直面するまでは、カリフォルニア州立大学群(CSU)では、この州の高卒の上位30%(GPA3.0)であれば、この大学群へのいずれかへの入学を保障していました。しかし、予算削減が次々にやってきた結果、この保障がだんだん難しくなってきていて、ついには、どの学部であれ、入学資格があっても全員は受け入れられないというところまきてしまったキャンパスもあります。

Fullerton, San Diego, San Jose, Cal Poly,SLOがそれに当たり、2012年度入学では大学のすべての学部に関して受け入れ制限があるとしています。Cal Poly をのぞき、ほかのCSUにはCommunity Collegeからの編入生たちもたくさんいたと思いますが、コミカレの学生は、そこでも授業数のカットなどがあり、その上、編入希望先のキャンパスでも入学枠の制限があるとなると、踏んだりけったりではないでしょうか>

このデータは下からご覧になれます。

http://calstate.edu/SAS/documents/impactedprogramsmatrix.pdf

教育のための増税がこの11月の州民の住民投票で通過することだけが、望みですね。

2011年度入学の学生はワイルドなのか?

先週は、某LACの春休みで、学生たちが帰省していました。そのため息子は寮関係の仕事が多少暇になったので、U Massの分校のひとつでDean of Student Affairsをしている、Aさんに電話を掛けてみたそうです。忙しい人なので、時間のあるときにでも、あとで電話をもらえるように伝言だけとしておこうと、息子は思っていたらしいのですが、案に反して彼女は在室していて、30分ほど話ができたそうです。I am (息子の名前)from XXXX Collegeと自己紹介を取り次いでくれた職員につたえると、すぐに電話にでてくれたそうです。

このAさんについては以前の投稿でもふれていますが、息子がUCLAの副学長室でインターンをしていたときの直接のボスで、副学長のAdministrative Assistant、この室内での日常業務全体の実質的な責任者をしていた人です。この人は、息子がインターンをしたとき、最初からおおきな自由裁量をあたえてくれて、そのうえで問題があったらいつでも私に相談に来て、といってくれていました。また、彼女が、U Massに仕事を変わる前にも、息子が知らない間にUCLAのあちこちにも話を通しておいてくれて、息子がその後活動がしやすいように足場を築いてくれていた人でした、もしも修士卒業後すぐに仕事が見つからなかったら、見つかるまでの仕事はUCLAで世話をしてあげようという財務担当の責任者からの申し出があったことも以前お伝えしていますが、これも、彼女のおかげでした。息子にとっては、そちらに「足を向けては寝られない」人なわけです。ちなみに彼女はUSCのJDだそうです。

さて、自分の某LACでの体験を聞いてもらったりした彼女との会話のなかで、息子が発見したことは、2011年度に入学した学生たちは、例年に比べて事件が多いという傾向にあるということでした。彼女がほかの大学(複数)から伝聞した情報からも、去年度の新入生たちは、問題を起こす数が今までよりも多いということが言われているそうです。理由は何であれ、Student Affairs Officerたちにとっては、去年度の新入生たちは、今までに比べると手ごわい相手となっているようですね。

この傾向からヒントを得て考えてみると、年度によって集団としての学生のいろいろな傾向があるのかもしれません。息子が高校を卒業した年度の同窓生たちは、高校開闢以来のBumper Crop=大豊作(大学進学数、難関合格数などから)などといわれていましたが、彼の後の卒業生たちも息子たちの同窓生をこえる年度はいまだないそうです。なにが、このような傾向を生み出すのか分かりませんが、学年ごとの集団としてのユニークさといったものも、なかなか面白いものですね。

釣れない

今週の北カリフォルニアは久しぶりの雨天が続くという予報です。この冬は内陸部のシエラ山脈の降雪量(この州の水源量)が例年の3割程度だそうで、今年の夏の水枯れが心配されていたので、吉報です。この異常気象のせいか、あの湖の水位は、秋から下がりっぱなしで、周りの遊歩道から水際まで50メートルほどの距離ができています。ちなみに去年の今頃は、水際が遊歩道のすぐ前まできていました。

多分この雨不足のせいだと思うのですが、ニジマスの行動に不調があり、餌にくいつかない、いそうな場所にいない、活性のある時間が不規則など、釣り模様が乱れています。こちらの釣り人同士の話で、いつも魚が釣れるのであれば、それはCatchingでFishingではないといわれますが、全く当たりがない日などがあると、本当に放流しているのかいななどという疑問を述べる釣り人もいます。

去年、私の相棒などは、1月だけでほどんど毎回リミット(5匹)をあげて、ニジマスを90匹釣ったと話していたくらいでしたが、今年は、この彼にしても坊主の日も少なからずあり、もう朝の9時には、二人とも退屈で昼ごはん詮議をし始めることもあり、釣行も難儀をすることがたびたびです。しかし、ルアー釣りと餌釣りを比べると、ルアー釣りのほうが、群れが来れば短期間に勝負が付くので、こちらのほうが釣果が上がってはいます。あの湖は、マスが捕食する小魚も多く、自然に帰ったマスたちがこれらを食べはじめると、停止した人口の餌には、なかなか飛びついてはこないようです。また、自然の餌というわけで、ミミズに空気を入れて膨らませて、水中に浮かべてみると、今度は、Small Mouth Bassの子供たちがやってきて、これを食べるのではなくついばむので、空気が抜けて沈んでしまうという問題もあります。

ルアーは定番の赤金、青銀のほかに、銅緑、薄紫銀などでもニジマスが上がっています。サイズは1-1/4”の長さの1/8オンスのサイズが一番効き目があるみたいです。ルアー用の竿は、St CroixのAvid Ultralight 6’6”のものをつかっています。

というわけで、釣りの最中でも暇なので、最近は鴨の餌付けなどをしていて、対の鴨が手から直接餌をついばむところまで慣らしてきています。もう、そろそろ、彼らに名前をつけてやってもよいかもしれません。Canadian Geeseもたくさんいるのですが、こちらは、餌をやると群れごと居つきになってしまうので、厳しく対処しているのです。鴨は数が少なく、人になれていても、時が来れば飛び去っていくようですから、大丈夫ではないかと思っています。

数は腕、大きさは運と、言ってみたものの、どちらにも引っかからない昨今、ひとつ深呼吸をして、雨に日々がおわったら、新規まき直しといきたいところです。

Above Pay-Scale

今回は、某LACのかなで息子がどうしているのかというお話です。先月からはじまった2012年度のRAの選考の責任者となった息子は、卒業していくRA,在学していても退職するRAの数、継続するRAの内訳から、新規採用数を補欠もいれて決めて、自分で作った採用試験、採用面接をつうじて、最終的な人選をして、彼ら30名ほどの新規採用が決定したそうです。これで、来年のすべての寮の学生管理の陣容がきまり、後は訓練だけとなっているようです。通常この仕事は、どの大学でも彼よりも1ランク上のAssistant Director of Residential Lifeの仕事となっているようですが、なぜか、今回は、新米の彼がやってしまったようでした。

これは、通常の業務のうえの仕事ですから、ボスのほうからは、数日間のまとまった休みは上げられないけれども、半日くらいの休み時間をたくさんとるように言われているそうです。とはいっても、あとほんの10週間ほどで大学の学期がおわりますから、休みのほうが追いつくかどうかですね。

彼は、2回目のDialogのセミナーを持っていて、今回の受講者は15名、今期から大学の制式科目となったので、ちょっと張り切っている様子です。今回の受講者集めの関しては、関係のありそうな科目を教えている教授と連絡をとって、彼らからもこの新しい授業の宣伝をしてもらったり、学生を推薦してもらったと息子は語っていました。教授にメールをだすと、遅くても次の日には返事がくるので、Pomonaを思い出しながら息子はUCLAとの違いを感じていたようでした。

舎監の仕事のほうでは、一番の課題は自殺者を出さないことのようですが、彼の管轄する寮内でもこれまでに2件の未遂があり、気を抜くことはできないようです。未遂の学生をカウンセリングに紹介したり、そこでキチンと相談に乗ってもらっているかどうかのモニターも彼の仕事となります。彼としても残りの学期をなんとか無事に終わらせたいと、心から願っているようです。この件を仲間の舎監と話をしていたら、仲間の出身のある州立大学では、2011年度に13件の学生の自殺があったそうです。それまでは、2.3名の自殺者がいたらしいのですが、この異常な数字に、大学も頭を抱えているらしいです。

息子は、この某LACで質、量ともにたくさんの経験をつんで、危機管理の経験は十分と言えるようになることが目標ですが、幸いにも、それ以外の分野にも深く広く経験をつんで行っているようです。


Deanが知っている学生

今回も、某LACの内輪の話ですから、口外は無用ということでお願いします。

昨年のいつか、某LACのDean of Student Affairsが、ある大都市で大学入学セミナーの参加したときのことですが、ある応募希望の高校生がお母さんとやってきて、某LACについていろいろな質問をしたそうです。そのときに、このDeanはその生徒の在学する高校を尋ねてみて、「ああ、その学校なら知っています、去年度入学したK君の卒業した高校でしょう。」といったら、お母さんは、さすが小規模大学のLAC,Deanも学生一人一人のことを知っているのだと、感心していたそうです。さらに、このDeanが、「実は、K君は入学してから、同居者とそりがあわなかったので、部屋替えをしていますね。」と言ったところ、お母さんはさらに感服して、「k君のお母さんからも、その話も伺っています。」という反応で、大きくうなずいていたそうです。

これだけの話であれば、LACは面倒身の良い大学、職員も教授も学生それぞれのことは熟知している、メデタシ、メデタシといったことになるのですが、実はこれには裏話があったそうです。実は、このK君は、ルームメートのB君と恋の鞘当をしていて、どちらも譲らず、喧嘩騒動が絶えないために、ついにはDeanが出動して、K君とB君は、別々の部屋に、またK君、B君、Cさんの3名は、一定の物理的な距離を保つこと、同じ建物の中には、どの二人の組み合わせでも、いてはいけなというDeanの命令がでたそうです、したがって、Deanにとっては頭痛の種だったひとりのK君のことは、出身高校からなにからたまたま熟知していたわけですね。

もちろん、このDeanはなぜ、K君のことを良く知っているのかという理由は、大学にとってのよい誤解を助長するために話さなかったわけですが、、、、

さて、次のお話は、大学の規則についてです。

学生の成長とその教育いう観点から、いつも判断をしている某LACでは、「例外のない規則はない。」という句に正直に沿って決まりの運用も行っているようです。たとえば、新入生の飲酒は、自動的に親の通知が行くという規則になっているわけですが、たとえば、親が戒律の厳しい宗教の聖職者で、飲酒は神の意思に反し、もしこれを破れば、子供も勘当するといった価値観を持っているような場合には、大学側がこのことも勘案して、処罰を決めているといいます。このあたりが、決まりと教育、処罰と矯正の兼ね合いの難しさなのだと思いますが、大学の姿勢としては、矯正と教育が第一の責務だということなのだと思います。

CSUのなかのある大学では、未成年の学内での飲酒は、自動的に退学処分だというお話を前に伝えたと思いますが、この対処と、某LACの対処には、大きな隔たりがあります。



学生を追い出すこと

息子と話をするたびに、思いもかけなかった事件が大学の中にはあるのだということに気づかされます。最近、息子は大学全体の2012年度のRAの採用審査の責任者となって、準備を進めているようですが、そんな大忙しのなかに、こんな事件があったそうです。

学生A君の親からは、後期の授業料の支払いが遅れていたので、大学の会計課からは、親に数度の督促をしていたのですが、そのたびに、何日までに、払います、今日、郵送しました。きっと、郵便局でなくしたのね、、、、というような口先の言い訳の数々があったそうです。そうこうするうちに2月になり、大学のほうついに、堪忍袋の緒がきれて、期限からすでに大きく遅れているため、これ以上は待てない、授業料が払わていないのであれば、学生には退学してもらうという事態になってしまったそうです。

そこで、大学からの退去命令を学生に告げる役目の白羽の矢がたったのが、彼が住む寮を管理している息子でした。彼は確実にA君を捕まえるために、彼の履修している授業科目を調べて、ある科目が終わるころに教室の外で待ちうけ、オフィスに同道してもらい、授業料が未納になっていることを伝え、その結果として2週間の猶予は与えるけれども、その期限が来た時点で大学から退去するように、伝えたそうです。この事件の悲しいところは、このニュースが、A君にとっては晴天の霹靂で、まったく予想もできない大変なショックだったことでした。というのは、彼の親は、金銭面での問題を彼には全く告げずに、お金のことは大丈夫と、全く不安を彼に抱かせるようなそぶりもなく、子供の彼もそれを信じていたからです。

息子は、A君ははじめから、某LACに来るべきではなかったという感想を言っていましたが、息子にしても”I felt sorry for him but I had to do my job.”という複雑な思いもあったようです。

それにしても、随分と無責任な親もいたものだと、私などは、あきれるばかりなのですが、1年生のA君の残りの3年半の学費のことは、入学時には考えていなかったのでしょうか?

求人側が大卒者に求めるもの 3点

今日のKCBSのラジオのニュースできいたのですが、採用者のもとめる大卒者の能力として大事なものは

1、Problem Solving
2、Collaboration
3、Creative Thinking

だそうです。求職者の専門知識が同じ分野であれば、そのなかでも、以上の能力にすぐれているほど採用のチャンスがあるともいえるかと思います。

また、昨日のPBSのNews Hourによると、49%の大卒者が、自分の希望に沿ったものではないが、とにかく収入を得るために、就職していて、また、大卒者の24%は卒業後、数年のうちに実家に戻ってきて住み始めているというデータもあるそうです。大学を卒業しても、ひとり立ちして、自活ができるているのは、70%くらいなのかもしれませんね。

Facebook Parenting

もうご存知の方も多いとは思いますが、念のために、、、、

AK-47ではなく、7連発のコルトでよかった、というのが私の感想です。

では、掲題のYou Tubeはこちらから。。。

http://www.youtube.com/watch?v=kl1ujzRidmU

いかがでしょうか? いかにもアメリカ的?


大学の顔の向け先、ランキングとCMC

皆さんもご存知だとは、思いますが最近Claremont Mackenna CollegeがUC News&World Reportに対して、入学者のSATの点数を水増しして報告していたことが明らかになりました。点数としては10-20点くらいの水増しで、それ自体がランキングを大きく変えることはないという意見もあります。

私の感想としては、これは、起きるべくして起きたことなのではないか、また、虚偽の報告をした責任者は退職したそうですが、ランキングを気に掛けながらの大学教育という、この大学の基本姿勢ということには問題はないのか、というもっと大きな疑問が私にはあります。

以前から、お話しているように、CMCでは授業登録は20名を持って打ち切り、例外は無しという制度です。この制度のために、息子は授業登録で2.3回変更を余儀なくされたことがありました。Pomonaでは、21、22名程度のことは、教授の裁量で受け付けてもらえるのが普通です。ここのところが、「20名以下のクラスの割合」を重視するかの違い、ひいては、ランキングに対する姿勢の違いがあることはすでにお伝えしています。

CMCはLACとしては、特化していてPublic Policy, Business Econ,Poli Sciなどでは、非常に良い教育をしていると評価されている大学なので、このような不祥事が2005年度以来起きていたことは残念なことです。これを契機に、ランキング対策からの脱皮までできれば、もっと素晴らしいLACになるのではないでしょうか?

前回のブログにあった、UCLAの報告書のなかで、大学のランキングが応募者が進学先を決める際の順位として、たしか11番だった(と思う)ことの意味を、よく考えなくっちゃですね。

当世学生気質 -2011年度入学生

UCLAにおける高等教育に関する研究は、アメリカの国内の大学のなかでも優れているという評価をされているらしいのですが、息子が所属した大学院のなかの、その分野を研究する機関が発表した、2011年度に大学に入学した新入生たちのアンケート調査の報告があります。

この中には、昨年度の応募者が大学進学を選んだ理由と過去の変遷の経緯、また、どのような理由で進学先を選んでいったかといった調査の結果もあります。Great Recessionの後には、やはり就職のために大学進学を選択している若者が一番多いそうで、それまではNO 1であった「自分が興味をもっているものを、より深く学ぶため」という理由を凌駕したそうです。

この研究に携わった5名の教授のうち、2人の方には息子の卒業式のときに紹介されてお会いしました。とくに、Professor Hurtadoは、壮年の研究者ですが、学会があれば、門前列をなす高名な研究者だと息子が話していました。彼は彼女の授業も受講していました。

学生の最近の傾向といったものが、垣間みれるように思います。

では、その報告書は以下で

http://heri.ucla.edu/PDFs/pubs/TFS/Norms/Monographs/TheAmericanFreshman2011.pdf